Appleは米国時間3月23日、教育者向けの新たなサービス「Apple Teacher Portfolio」を発表した。教育者が学習する場所を問わず、授業などに創造性を取り入れられるよう支援する。この新しいプロジェクトは無償で提供される。また、教師が生徒の宿題、配布物、アクティビティなどを管理できるよう支援するAppleの「Schoolwork」アプリと「Classroom」アプリのほか、「Everyone Can Create」もアップデートされた。「iPad」やAppleのアプリの最新機能を活用できるようになっている。Apple Teacher Portfolioは、教育者が自分のペースで学べるプロフェッショナルの学習プラットフォーム「Apple Teacher Learning Center」を通じて獲得できる認定バッジだ。
Appleが拡充した教育関連事業の取り組みは、教師や学生が同社の製品を利用できるようにする最新の手段となる。Appleは、生徒が個人情報を保護しながらiPadを共有できるようにする専用ソフトウェアを開発しているほか、音楽制作ソフトウェア「GarageBand」や動画編集ツール「iMovie」などの無料アプリを活用する教材シリーズEveryone Can Createを提供している。また、ホームボタンを搭載し画面の縁が広い旧型のiPadのデザインをベースにした比較的安価なiPadを開発するなど、学校でAppleの製品が購入、採用されるよう取り組んでいる。
Appleは厳しい競争に直面している。Googleの「Chromebook」を利用する構想は、世界中の教育機関で最も支持を集めるITイニシアティブの1つとなっている。Chromebookは、普及率の高いウェブブラウザー「Chrome」をベースとした「Chrome OS」を搭載する低価格のノートPCだ。Chromebookは、Appleと同様に、生徒が個々のアカウントにログインしたり、教室内でデバイスを共有したりする機能を提供する。また、最も低価格なものは250ドル(約2万7000円)を下回る。
Appleによると、Everyone Can Createのカリキュラム群は、これまでに世界で5000校以上のK-12教育機関で利用されている。
Appleはコロナ禍の状況に対応する教育向けの機能を強化している。Classroomはこれまで、物理的に同じ場所にいる生徒と教師をつないできたが、近く教師がリモートの生徒がClassroomのセッションに参加するよう招待できるようになる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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