「MacBook」ユーザーに朗報だ。Appleは、米国時間5月21日に発表したばかりの「MacBook Pro」の新型モデルを含む、すべてのバタフライスイッチキーボードを無料で修理するという。
同社は21日、MacBookのキーボード修理プログラムを拡大したと述べた。このプログラムは、MacBookの2015年モデルで初めて搭載されたキーボードを修理するもので、ユーザーからは、押したキーがスムーズに跳ね返ってこない、文字が勝手に反復入力される、文字が表示されないなどの苦情が寄せられていた。
Appleは、文字が反復入力される問題を回避するために、バタフライスイッチキーボードに使われている素材を変更したとも述べた。素材の詳細については明言を避けた。また、キーボードの修理を迅速化するとした。
Appleは、2015年に同社のコンピューター製品を刷新し、バタフライスイッチキーボードを搭載し始めた。新しいデザインは、ノートPCをそれまでよりも薄く軽量にすることを目指す取り組みの一環だった。従来の「シザー」機構に代わって、バタフライスイッチを各キーの下の構造として採用することにより、安定性、反応性、快適性が高まるはずだった。
しかし、リリースのほぼ直後から、新しいキーボードの感触に関する苦情や、埃が入ると簡単に故障する可能性があるとの報告が寄せられるようになった。Appleが、反応しないキーだけでなくMacBookのかなりの部分を交換するため、1週間以上もコンピューターなしで過ごさなければならなかったとするユーザーもいた。また、修理費用も高額だった。あるユーザーによると、保証対象外の修理に対して700ドル(約7万7000円)の費用がかかったという。
バタフライスイッチの使用をめぐっては、少なくとも3件の集団訴訟がAppleに対して提起された。
2018年6月、Appleは「文字が勝手に反復入力される」「文字が表示されない」「押したキーがスムーズに跳ね返ってこない、または、キーを押した時の反応が一定しない」という症状が現れる、「特定のMacBookおよびMacBook Proモデルのごく一部のキーボード」を無償で修理すると発表した。2015年~2017年にリリースされたMacBookが対象となっていた。
Appleはその後、バタフライスイッチキーボードの設計を見直し、第3世代のキーボードでは問題が解消されるはずだった。しかし、ユーザーらは引き続き問題を訴えていた。
2019年3月、Appleはこれについて謝罪し、 「今も第3世代バタフライキーボードを利用するユーザーの一部の間で問題が見られることを認識しており、申し訳なく思っている」「Macのノートブックの大多数のユーザーは、快適に端末を使用している」と述べていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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