Kindle Fire版の「3DMark」が利用可能になった。そのスコアから判断する限り、Kindle Fire HD(2013年モデル)は「Kindle Fire HD 8.9(2012年モデル)」よりもゲーム時のパフォーマンスが高速化されているのは間違いない。なお、Kindle Fire HD(2012年モデル)はテストを完了できなかった。また、Kindle Fire HD(2013年モデル)には、Kindle Fire HD 8.9(2012年モデル)と同じCPUが搭載されているものの、GPUが何であるのかは確認できなかった。このため違いは、GPUがアップグレードされたためか、「Fire OS 3.0」に搭載されているOpenGLのパフォーマンスが劇的に向上したかのいずれかから来ているのだろう。
デフォルトのグラフィックエフェクトを有効にしてゲームを実際にプレイしてみたところ、「Riptide GP2」はKindle Fire HD(2013年モデル)でもスムーズに動作したが、エフェクトを追加しようとするとゲーム自体がクラッシュする時もあった。また、Riptide GP2の初期ロード時や、デモモードからタイトル画面への切り替え時にも時間がかかっていた。不思議なことに、Kindle Fire HD(2012年モデル)の方がロードが高速に感じられた。
バッテリ持続時間に関する米CNET Labsでのテスト結果は以下の通りである。
動画再生時のバッテリ持続時間 | |
---|---|
Amazon Kindle Fire HD (2013年) |
9.3時間 |
Kindle Fire HD(2013年モデル)のスピーカーから出る音は、Kindle Fire HDX 7のものよりも大きな音量となっているが、少しカリカリしているように聞こえた(特にボリュームを最大にした際にそう感じた)。とは言うもののKindle Fire HDのスピーカーは他のほとんどのタブレットのものより優れており、Kindle Fire HDXと直接聞き比べない限り違いは分からなかった。
Kindle Fire HDの魅力は、あなたのニーズと期待がどの程度であるかによって変わってくるはずだ。電子書籍を読み、ストリーミングで映画やテレビ番組を視聴したり楽曲を聴いたり、ウェブサイトを閲覧するという必要最低限のシンプルなタブレットとして考えた場合、これは十分な製品と言える。しかし、それ以上のことを行いたいと考えているのであれば、他の製品を検討するのがよいだろう。
まず、HDの映画やテレビ番組を保存しようとしているのであれば、16Gバイト版を最初に検討することになるだろう。しかし、それでも頭痛の種を抱えるはずだ。旅行によく出かけるものの、Wi-Fiのアクセスがままならないために動画を持っていきたいと考えているのであれば、32GバイトのKindle Fire HDXが検討対象となるはずだ。その価格は269ドルであるが、ニーズにマッチするのであれば、後々の頭痛を避けるために投資する価値はあるだろう。
32Gバイトの「Nexus 7」の価格も269ドルからとなっており、素晴らしい7インチタブレットだと言える。この製品に搭載されているAndroidのバージョンは、はるかにオープンかつカスタマイズ性の高いものであり、出回っているアプリの数も多い。また、「NOOK HD」と「NOOK HD+」というタブレットもそれぞれ129ドルと149ドルで販売されている。しかしNOOKタブレットは「Google Play」ストアにアクセスできるとはいえ、そのパフォーマンスは時代遅れなものとなっており、メディアのエコシステムも劣っている。
これよりも上位の小型タブレット製品は、さらに高価なものになる。Appleの「iPad mini」は399ドル、サムスンの「GALAXY Tab 3」は約300ドルからとなっている。
Kindle Fire HDは素晴らしいタブレットというわけではないが、その価格の安さとAmazonのエコシステムのおかげでお買い得感のある製品となっている。とは言うものの、基本的な用途以上のことを望んでいるのであれば、他に検討する製品はたくさんあるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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