新入社員向けの教育研修--こんなやり方は避けるべき

文:Toni Bowers(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子2010年12月14日 07時30分

 最近、ある企業に入社したTechRepublicのメンバーが、自らの経験した新入社員に対する教育研修のお粗末さについて詳しく書いてきてくれた。新入社員を対象とする教育研修は、筆者の経験に照らし合わせると、以下のパターンに大別できる。

  1. ベテラン社員に仕事のやり方を教えさせる。
  2. 「分からないことがあれば、遠慮せずにマネージャーに質問してほしい」とだけ告げておく。
  3. 公式の研修プログラムを1週間に渡って実施する。ただし、当の社員はこういった研修プログラムをあまりにも退屈なものと感じ、大爆発でも起こってその単調さが吹き飛んでくれないかと願うことになる。
  4. OJT(On the Job Training)によって、社員は必要となる知識すべてを魔法のように吸収できるはずであるため、公式の研修は実施しない。

こういったケースのどこに問題があるのだろうか?

#1:ベテラン社員に新人教育を担当させる

 ベテラン社員に新入社員の教育を担当させるというのは、そのベテラン社員が抱えている仕事量を減らしたうえで行う限りは良い考えである。社員教育というものは、ちゃんとやろうと思うと多大な時間を必要とすることもあるのだ。新人教育を担当する社員が抱えている仕事量を減らさない限り、新人教育と、それを担当する社員の本来の仕事はともに、あなたの期待レベルに届かないものとなってしまうだろう。

#2:分からないことがあったら質問するようにと告げておく

 何の教育研修も受けていない新入社員が、何を質問すればよいのか、どうやったら分かるというのだろうか?時間をかけて教育研修を実施しない限り、新入社員に対して優れた実績を期待することはできないはずだ。

#3:実務から乖離した形式的な研修を実施する

 多くの社員に段ボール箱の組み立て方を教えるというのであれば、1カ所に皆を集め、定められた方法に従って教えるというのもよいだろう。また、新たな社員に特定のツールの使い方を教える必要がある場合、そういったツールの使い方を一定期間で教える形式的な研修を準備することができるだろう。

 しかし、筆者はこういったやり方が脱線してしまう例を見てきている。新入社員に対して、大きな流れを示さずに枝葉末節を教え込もうとしても、その社員は辞めてしまうか、教えた内容が身に付かないといういずれかの結果に終わるはずだ。また、学習スタイルというものは人によっても異なるのである。

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