NTTテクノクロスは、人のこころを動かす魅力的なサービスを創出し、人にやさしい情報化社会の実現を目指しています。その一環として、リビングラボ「ともに育むサービスラボ(以下、はぐラボ*2)」を国内で先駆的に立ち上げ、運営しています。はぐラボでは、独自の対話手法を用いて、育児中の親・企業・UXデザイナー*3が対話を重ねながら、子供と過ごす生活をより楽しく快適にするサービスを創出しています。
一方NECは、世界が抱える課題を解決し、豊かな社会を実現するため、ICTを活用して社会インフラを高度化する社会ソリューション事業に注力しており、社会課題の解決に必要な生活者視点でのサービス検討の仕組みづくりのためリビングラボの活用を進めています。
この度、NTTテクノクロスとNECは「はぐラボ」を活用し、育児中の親の「過ごしたい理想の時間」を実現する新規サービスをゼロから検討しました。両社のUXデザイナーが「はぐラボ」の参加者と共にニーズの探索・優先順位づけを行うことで深掘りし、更にサービスのアイデア出し・具体化まで行いました(図1)。
この結果、日頃の困りごと・知りたいことを解決してくれる「デジタルおばあちゃん」、意外と大変な子供との外出を安全で楽しく有意義にする「体験型エンターテイメント」、子供の習性を尊重して子供を楽しませる/親を楽にする「子供中心設計」といった3つの子育て支援サービスのコンセプトを創出し、その中から複数のサービスアイデアを生み出しました(図2)。また、取り組みを実施することにより、はぐラボを活用したサービス検討の有効性を確認すると共に、検討にあたっての制約、進め方、手法などの知見を蓄積しました。
■はぐラボ活用のメリット
(1)ユーザの等身大のニーズを吸い上げることができる
はぐラボ参加者の多くはリピーターで、運営スタッフと気軽に会話ができる関係性が築かれています。日常的に感じていたとしても忘れてしまうようなニーズであっても掘り起こすことができ、無理に意見を出そうと取り繕ったニーズではない等身大の言葉を吸い上げることができます。
(2)幅広い視野で探索し、効果的で現実的なソリューションを見つけることができる
はぐラボには、育児中の親だけでなく、様々な民間企業・行政・大学の方も参加しています。多様なバックグラウンドを持つメンバーがそれぞれの視点や知識を突き合わせて対話することで、広い視野でソリューションを探索できます。また、実現可能性も同時に判断することができます。
■今後の展望
NTTテクノクロスとNECは、今回の取り組みにより良質なサービスアイデアを創出することに成功し、対話手法の効果を確認するとともに、運用に関わる知見やノウハウを蓄積することができました。今後はこの知見・ノウハウを活用し、様々な民間企業・行政・研究機関とともにサービス企画開発に取り組むなどして、リビングラボを活用したサービスのアイデア創出や、その事業化を推進していきます。
■展示情報
なお、NECは今回の取り組みを、NECグループが開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017」(会期:11/9(木)~10(金)、会場:東京国際フォーラム(東京都千代田区))にて展示します。
「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2017」について リンク
*1: リビングラボ
人間中心で共創的にイノベーションを引き起こす取り組み。サービスや製品をデザインするプロセスに、その利用者(エンドユーザ)を巻き込み、実生活に近い場で、利用・評価しながらデザインを具体化する仕組み。企業や自治体などのステークホルダとともに、サービスデザインの初期段階から、長期間に渡って評価・改善を繰り返すことが特長。
*2:はぐラボ
NTTテクノクロスが運営するリビングラボ リンク
*3:UX(User Experience)デザイナー
ユーザが利用するサービスの見栄えを良くするだけでなく、サービスをユーザの「体験」に着目して設計する人。具体的には、サービスをユーザの視点で使いやすくしたり、 使いたい・使い続けたいと思わせるような魅力・満足要素を設計する。
*「ともに育むサービスラボ」および「はぐラボ」は、NTTテクノクロス株式会社の商標です。
* 記載されている商品名・会社名などの固有名詞は一般に該当する会社もしくは組織の商標または登録商標です。
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