もしPiper Jaffrayが実施した、米国内のAppleストアでの調査結果が信頼できるものであれば、Appleの2009会計年度第2四半期(2009年1-3月期)の決算は、一部で恐れられていたような悪い結果に終わることはないのかもしれない。
Appleは、来週中に第2四半期の決算発表を予定しているものの、IT業界は、Appleが前四半期に引き続き、なんとか経済不況の悪影響を乗り越えることができるかの一点を注視している。Appleが好決算を発表するとは、あまり期待されていないものの、Piper JaffrayのアナリストであるGene Munster氏は、2月に出した予想よりも、MacおよびiPhoneの販売は好調に推移しているとの確信を深めている。
Piper Jaffrayは、先週中に米国内の25のAppleストアで調査を進め、平均して、1店につき、毎日22台のiPhoneと、28台のMacが販売されているとの情報を収集した。このデータに基づいて出された予測値では、Appleの第2四半期中のiPhone販売台数は370万台、Mac販売台数は220万台とされている。
iPhoneに関しては、当初からPiper Jaffrayが出していた、440万台という第2四半期中の予想販売台数からすれば、370万台という予測値は、大幅に少ない数字とはなるものの、今回の調査では、米国外での販売台数などが考慮に入れられていないため、結局のところは、総販売台数として、第2四半期中に440万台というMunster 氏のiPhoneの販売予想に変更はないという。他の証券アナリストの平均的な予測としては、(第2四半期の)AppleのiPhone販売台数は、わずか330万台にとどまると見られている。
とはいえ、現時点でiPhoneの販売台数を予測することは、まだそれほど前例がないため、やや困難な状況である。しかしながら、Appleをめぐる予測は、恒例の夏の時期の新製品発表時期と、その後に続くホリデーショッピングシーズンという、1年の後半にAppleの売り上げが伸びるとの、季節的な予想パターンに落ち着いてきているようでもある。
Macに関しては、依然として、前年同期比で、ここ最近では初めてのこととして、Macの販売台数が落ち込みを見せるとの予測が出されている。2009年に入って、Piper Jaffrayは、第2四半期のMacの販売台数が、おそらくはちょうど200万台まで下がると予想していたものの、今回のAppleストアでの調査結果に基づき、iMacの新モデルの売れ行きが好調である点などを受けて、2009年第2四半期に、前年同期の230万台という記録は下回ることになるものの、220万台のMacが販売されると見込んでいる。
これはAppleにとって、何を意味するものとなるだろうか?もしPiper Jaffrayの出した予測値が正しければ、Appleといえ、明らかに現在の(悪化する)経済事情の影響を受けないわけではないものの、他の対抗企業ほど、大きな打撃を被ってきたわけではないようだ。だが、Piper Jaffrayの予測には、Macのオンライン販売台数に関するデータが含まれていないため、正確なところは、まだ分からないといえるだろう。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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