最新NAS OS「DSM 6.0」を搭載し企業の生産性を向上--Synology「DiskStation DS716+」

次世代ファイルシステム「Btrfs」をサポート、データ保護機能も充実

 大量のデータを扱うのに欠かせない機能として、DS716+に採用されているDSM 6.0はデータ保護にも注力している。なかでも目玉となるのは、高性能なバックアップ機能であるSynology Hyper Backup、およびスナップショットと複製機能だ。

 まずSynology Hyper Backup。従来は「バックアップと復元」と呼ばれていた機能で、新しくマルチバージョンのバックアップに対応した。ブロックレベルでの増分バックアップのサポートにより、同じ領域を繰り返しバックアップした際も、従来のバックアップサービスに比べて必要なストレージ量を最小限で済ませられるのが特徴だ。

 同社のテストによると、これまではバージョンを重ねるごとに容量が倍々で増加していたのが、新しいSynology Hyper Backupでは差分の容量しか増加しないため、世代を重ねてもデータ量がほとんど横ばいで済む場合も多いという。これまでストレージの容量がネックになり、バックアップの頻度を抑えざるを得なかった場合も、このSynology Hyper Backupであれば、容量を気にせずバックアップの頻度を上げられる。複数のユーザーによって絶えずデータの読み書きが行われている法人ユースでは嬉しい機能だろう。

 なおバックアップデータの保存先はローカル共有フォルダ以外にも外部ドライブ、ネットワーク共有ドライブ、rsyncサーバ、さらにはパブリッククラウドまでを指定でき、専用のブラウザアプリであるバックアップエクスプローラから簡単に参照できる。バージョンは最大で65535個まで指定でき、かつ古いバージョンからローテーションで自動削除できるので、バックアップが溜まりすぎて容量を圧迫することもない。

 もうひとつ、ハードウェア故障や災害などからデータを守る「スナップショットと複製」機能も注目だ。「DSM 6.0」は、次世代ファイルシステムとして呼び声高いBtrfs(B-tree file system)に対応しており、最小限のデータ量でのスナップショットの作成を可能にしている。通常の共有データフォルダはもちろん、VMwareやHyper-Vなどの仮想マシンで用いられるアプリケーション認識スナップショットにも対応している。

 これらスナップショットは最短5分間隔で作成でき、データ消失のリスクを低下できるのはもちろんのこと、本社と支社など複数のサーバにデータを複製することで、大規模な災害にも備えられる。これらデータの転送は暗号化された状態で行われ、また複製もしくは復元のスピードと帯域のバランスを自由にコントロールできるので、業務に与える影響を最小限に抑えつつ、最速での複製および復元を可能にするというわけだ。

DSM 6.0 Beta - データ保護

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