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デジカメ最新機種「EXILIM EX-ZR1000」開発者が語る--目ざしたのは「3つのゼロ」の実現、新アイデアも果敢に投入

CNET Japan Ad Special2012年11月02日 16時00分
「EX-ZR1000」
「EX-ZR1000」

 デジタルカメラの歴史を考えてみれば、10年というのはひとつの節目であり、そして、カシオ計算機のデジタルカメラブランド"EXILIM"が丁度10歳を迎えた。デジタルカメラ市場で、"EXILIM"はまさに"老舗ブランド"といっても過言ではないだろう。
 ご存知カシオ計算機は、デジタルカメラのほか、時計や電卓などを手掛けるメーカー。そのため“純然たるカメラメーカーでは得られない視野で開発できること”が大きな強みになるのだという。今回は、そんなEXILIMの最新機種「EXILIM EX-ZR1000」の開発インタビューをお送りする。羽村技術センター QV事業部 商品企画部 第二企画室の田中 仁氏と同・萩原 一晃氏に聞いた。

--最新機種である「EX-ZR1000」が2012年10月23日に発表されました。これまでの上位機種というと、「EXILIM EX-ZR300」をはじめとした"3桁"モデルでしたが、今回発表された「EX-ZR1000」はこれまでの製品群の中で最上位に位置する"4桁"モデルとなります。"3桁"から"4桁"へ、"フラッグシップ"の位置づけを変更した意味を教えてください。

 萩原:まず、2008年に"HIGH SPEED EXILIM"の第一世代機「EXILIM PRO EX-F1」を発表しました。その後、第二世代機の「EXILIM EX-ZR10」を2010年に発表します。このタイミングで、以後搭載され続ける画像処理エンジン「EXILIM Engine HS」を採用しました。そして、2012年に登場する「EX-ZR1000」が社内的に第三世代機として位置づけられています。

第三世代機に進化したフラグシップ機「EX-ZR1000」
"第三世代機"に進化したフラグシップ機「EX-ZR1000」

 第一世代の頃は、"高速連写"と"ハイスピードムービー"という機能を説明するのに"見えないものが撮れる"という言い方をしていました。しかし、お客様には馴染みが薄いフレーズで、訴求しきれなかった面がありました。そこで第二世代では、"快適""キレイ""楽しい"という、よりわかりやすいフレーズで訴求しました。結果、少しずつではありますが、弊社のハイスピード機に対する認知度が高まってきました。第三世代機の「EX-ZR1000」では、第二世代機の"快適""キレイ""楽しい"を推し進めて、既発売の上位機種「EX-ZR300」よりも"ワンランク上の使い方が"できるモデルとして発表しました。

カシオ計算機 萩原一晃氏(QV事業部 商品企画部 第二企画室)
カシオ計算機 萩原一晃氏(QV事業部 商品企画部 第二企画室)

 元々、「EXILIM EX-ZR」シリーズはコンパクトカメラの中でも多用途対応した高付加価値モデルに位置づけています。「EX-ZR1000」はその中でも最上位モデルとして、上に位置づけました。つまり、これまでのシリーズには対応できなかったさまざまなシーンに対応し、そしてより多くの機能を搭載したモデルです。

 ただし、いわゆる"高級コンパクト"を目指したのではなく、誰にでも使ってもらえるコンパクトカメラの中での高機能化を意識しています。セールスプロモーション的なフレーズとして"THE SPEED REVOLUTION"を掲げ、高速性能を活かした"快適""キレイ""楽しい"をもっと追究しています。また、社内の開発テーマとしては「TRIPLE ZERO」を掲げています。3つのゼロとは「タイムラグ」「ピンぼけ」「手ブレ」のことです。「EX-ZR1000」は「TRIPLE ZERO」を目指した第一弾モデルともいえます。

画像処理エンジンの進化が「ゼロ」を実現するカギに

--カメラ撮影において「ピンぼけ」「手ブレ」は"失敗写真"の主な原因とされています。どのような方法でゼロを目指すのでしょうか。

 萩原:「TRIPLE ZERO」を達成するための大きな要素は画像処理エンジンにあります。つまり、高速処理または、最適化によりそれら(ゼロ)を実現しようということです。

 弊社の画像処理エンジンは「EX-ZR10」から搭載されている「EXILIM Engine HS」ですが、「EX-ZR10」から搭載された「EXILIM Engine HS」(Ver.1)、「EXILIM EX-ZR15」から搭載された「EXILIM Engine HS」(Ver.2)そして、「EX-ZR1000」の「EXILIM Engine HS3」(Ver.3)と進化しています。


「EXILIM Engine HS3」は、第三世代(Ver.3)に進化した画像処理エンジンだ。撮影間隔を短縮するため、CPUをデュアルで搭載。交互に撮影画像の処理を行う。

-- そういえばVer.2では、特に「EXILIM Engine HS2」との名称は使いませんでしたよね。

 萩原:今回、第三世代(Ver.3)としたのは、"進化"をアピールする意図があります。「EXILIM Engine HS」の特徴としては、採用した"リコンフィギュラブルプロセッサ"により、ハードウェア的な変更を加えずに、プロセッサのアルゴリズムを調整することで、あたかもハードウェアを変更したような効果的なパフォーマンスを得られる点にあります。これまでは、内部的に変化していてもハードウェア的な変化がなかったため、それを表に出すことはしませんでした。しかしそれではお客様に機能強化が伝わらない。そこで今回からVer.3を意味する"3"を加えました。

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