サムスンの最新折りたたみ式スマートフォンが、すでに大きな存在感を示している。
同社は米国時間7月31日のプレスリリースで、「Galaxy Z Fold」シリーズ史上最も薄い折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold7」が、「米国で過去のどのZ Foldデバイスよりも多い予約数を記録した」と発表した。また、Z Fold7と「Galaxy Z Flip7」の予約数は前年モデル比で25%以上増えたとした。
通信事業者も予約の増加を報告している。サムスンによれば、両機種の予約数は前年比で約60%増となった。「店頭で実機を手に取る購買者の多くが、薄型・軽量・コンパクトな設計やカメラ改良に強い関心を示している」(同社)
6月に米CNETが実施した調査では、回答者の30%が機種変更時に最も重視するポイントとしてカメラを挙げた。Galaxy Z Fold7は2億画素のメインカメラを搭載し、最上位機種「Galaxy S25 Ultra」に匹敵する画質を実現している。これはサムスンにとって、そしてハードウェアの制約のためにカメラ性能が犠牲になりがちな折りたたみモデルや薄型のモデル全体にとって大きな節目だ。同社は、Galaxy Z Fold7および5月に発売した薄型モデル「Galaxy S25 Edge」向けに、より小型で高性能な部品を開発することでこの課題を克服した。
Z Fold7とFlip7の好調ぶりは予約数にとどまらない。米国で7月25日に発売されてからも勢いは続き、両機種の注文数は前世代を25%以上上回っているという。同社によれば、特にZ Fold7は発売以降、前年モデル比で約50%多く売れている。
特にZ Fold7のスリムな筐体は、新たな形状のモデルへの乗り換えをためらうユーザーを惹きつけている。米CNETの調査では、折りたたみ式スマートフォンを所有していない回答者の15%が「端末がかさばる」ことを理由に挙げた。
Z Fold7は折りたたみ時8.9mm、展開時4.2mmという薄さに加え、6.5インチの広いカバー画面を備え、一般的な板状のスマートフォンに近い操作感を実現している。この仕様はHonor、OPPO、ファーウェイなど中国勢の薄型折りたたみ式スマートフォンとも肩を並べる。
「折りたたみ式スマートフォンは転換点に達し、主流の選択肢になりつつある」とサムスンのモバイル製品管理担当シニアバイスプレジデントであるDrew Blackard氏は発表の中で述べた。「第7世代となった今、毎年寄せられるユーザーの声に応え続け、他のデバイスでは得られない体験にたどり着いた。Zシリーズを手にした人は虜になり、今やその結果が記録的な数字として表れている」
米CNETによる発売前の独占インタビューでもBlackard氏は同様の考えを示し、「もはや『従来型のバータイプか折りたたみ式か』というトレードオフはなくなった」と述べ、「両方の長所を享受できる」とした。
サムスンによると、Z Foldシリーズではブラック系が最も人気の色だが、Z Fold 7では約半数がブルーシャドウを選んだ(筆者もブルーシャドウのモデルを試用したが、深みのある色調のおかげで大胆さと控えめさのバランスが取れていると感じた)。Z Flip7のコーラルレッドも予想を上回り、同色の予約が全体の25%を占めた。同社は「発売初週もこうした傾向が続いている」と述べている。
こうした動きの一方で、Appleは2026年に折りたたみ式「iPhone」を投入する計画と報じられている。同社は詳細を公表していないが、うわさはたびたび浮上している。JPMorganの今週のレポートによれば、初の折りたたみ式iPhoneは2026年9月に1999ドル(約30万円)で登場する見込みだ。Appleは折り目のないディスプレイを実現するためSamsung Displayと提携すると報じられている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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