Googleのウェブブラウザー「Chrome」は、パートナーと認証済みユーザーのデータを組み合わせたAI生成のオンライン店舗レビューを表示するようになった。同社が米国時間7月28日、公式ブログで明らかにした。
アドレスバー左側のアイコンをクリックすると、商品の品質、カスタマーサービスの質、配送時間、価格や返品などに関する評価をAIがまとめ、一目で分かるように示す。この機能はPowerReviews、Reputation.com、TrustPilotなどのサイトによるデータのほか、認証済みのGoogleユーザーによるレビューも取得している。
現時点では米国で英語のデスクトップ版ユーザーのみに提供されており、TechCrunchによると、Googleはモバイル版への提供時期を明言しなかったという。Googleにコメントを求めたが、回答はすぐには得られなかった。
StatcounterのGlobalStatsによれば、Chromeは現在、世界で最も人気のウェブブラウザーで、そのシェアは68%だ。
Googleは圧倒的な優位を保つ一方で、製品に生成AI機能をさらに組み込もうとしている。7月上旬には、AI検索エンジンと生成AIチャットボットを手掛けるPerplexityも、AIウェブブラウザー「Comet」を公開している。「ChatGPT」の開発元OpenAIも、AIウェブブラウザーの投入を準備しているとの報道が出始めている。
Chromeの優位性はGoogleが重要なユーザーデータを確保する助けとなり、広告主による消費者のターゲティングを支えている。Googleの収益の大半は広告によるものだ。AI企業との競争が激しくなれば、世界のブラウザー市場が揺らぎ、Googleにとって不利に働く可能性がある。
Googleは最も人気のあるウェブブラウザーだけでなく、世界で最も多く利用される検索エンジンも保有している。Appleやサムスンといった企業と契約し、それらの企業の製品でGoogleをデフォルトの選択肢にすることで、同社はトップの地位に上り詰めた。こうした仕組みについて、米国の裁判所はGoogleが検索エンジン市場で違法に支配力を維持していたと判断した。米司法省はGoogleにChromeの売却を求めている。
Google公式ブログこの記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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