限定版の「Meta Quest 3S Xbox Edition」を開封すると、2016年にタイムスリップしたような感覚になった。この新しいVRバンドルには、Xboxグリーンのアクセントが入った黒い「Meta Quest 3S」本体、同色の「Touch Plus」コントローラー、さらに「Xboxワイヤレスコントローラー」が同梱されている。数年前にレビューした初代「Oculus Rift」にもXboxコントローラーが付属していたのを思い出す。当時はOculusにVR用Touchコントローラーがまだ存在せず、本体も現在の白いQuestとは違って黒だった。物事が巡り巡って戻ってくるのは面白い。
このXbox仕様のQuestは1年以上前に予告されていたが、ようやく米国などで発売された。これは「PlayStation VR2」のようなものとは程遠く、実のところ、黒いQuest 3Sにいくつかの付属品を足しただけだ。
価格は399.99ドル(約5万8000円)。別々に買えば計100ドル以上する「Meta Quest Eliteストラップ」とXboxコントローラーが付いてくることを考えれば、悪くない。さらに3カ月分の「Xbox Game Pass Ultimate」のトライアルコードも同梱されている。ただし、これは誰もが必要とするようなものではなく、バンドルに含まれるのがより高画質・大容量の「Quest 3」ではなく、下位モデルである128GB版Quest 3Sである点も少々不可解だ。
Questヘッドセットはクラウドゲーミング対応のQuestアプリを通じてXbox Game Passのゲームをストリーミングでき、ヘッドセット内の大きな仮想スクリーンに2Dゲームを映し出せる。これはすでにどのQuestでも可能であり、このXbox Questである必要はない。要するに、これは限定デザインのコレクターズアイテムにすぎない。
しかし、この製品を見ると、Microsoftがいつ(そしてもし)VRやARに再び深く関わるのかが気になってくる。かつてMicrosoftは独自のVRハードウェアや「HoloLens」を開発し、XRの重要な一角を担うことを目指していた(「Minecraft」のVR対応もしたが終了した)。今は状況が違い、このXbox版Questはタブレットやテレビなどあらゆる場所でクラウドゲーミングを推進するMicrosoftの「This is an Xbox」キャンペーンのようなものにすぎない。
とはいえ、Microsoftはゲーム分野での取り組みを拡大している。2025年内に登場予定のXboxブランドの「ROG Ally」携帯ゲーム機は、Windows携帯機でのXboxゲームプレイをより洗練させるはずで、Microsoftが将来的に自社ハードを進化させるための足がかりとなるかもしれない。今回のXbox版Questの試みも、別の分野への関心を測るための小さな布石かもしれない。
私の提案として、Metaはこの黒いVRヘッドセットのカラーオプションをすべてのヘッドセットに展開すべきだと思う。なぜなら、とても格好いいからだ。
Meta Quest 3S Xbox Editionこの記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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