米国では数年前に、配信動画の視聴がテレビの最も多い利用方法になったが、最後の壁は残っていた。従来型の利用方法である放送とケーブルテレビを合わせた割合が、依然として配信動画を上回っていた。しかし、Nielsenのデータによれば、ついにこの壁が破られた。
Nielsenによると、5月のテレビ視聴全体に占めるケーブルテレビの比率は24.1%、放送は20.1%で、合計44.2%。動画配信サービスの比率は44.8%で、ケーブルテレビと放送の合計をわずかに上回った。このような逆転は、「Netflix」でのマイク・タイソン対ジェイク・ポール戦のような大型イベントがあった単日の視聴では起きていたが、1カ月間の統計で起きたのは今回が初めてだ。
この数字には、Nielsenの測定対象に新たなストリーミングサービスが加わったことも影響している。当初の対象は「Netflix」「Disney+」」「YouTube」「Hulu」「Prime Video」だったが、現在は計11サービスとなり、「Roku Channel」「Paramount+」「Tubi」「Peacock」「Warner Bros. Discovery」が含まれる。
次の節目は、1四半期を通して動画配信サービスが優位を維持できるかどうかだ。現時点ではケーブルテレビと放送を合わせた割合の方が大きく、2025年第1四半期には57.6%を占めた。動画配信は42.4%だった。このままいけば、第2四半期は動画配信が従来型テレビを上回る最初の四半期になる可能性がある。
YouTubeは動画配信サービスの中でトップの12.5%に達した。続くのはNetflixで、4年連続で最大のSVODサービスの座を守っている。Disney+とHuluなどを含むDisneyが3位で、Prime Video、Roku Channelまでがトップ5に入った。
最大の勝者はYouTubeだ。同サービスは市場シェアで全ストリーミングをリードするだけでなく、Nielsenが測定した動画配信サービスのシェアとして史上最高を記録し、無料で広告付きのFAST(Free Ad-Supported Streaming TV)サービスという成長分野でも先頭に立つ。Pluto TV、Roku Channel、Tubiといった他のFASTサービスは合計で2025年5月の全テレビ視聴の5.7%を占め、どの放送ネットワークのシェアよりも多かった。
Nielsenの調査結果この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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