人気ゲーム「フォートナイト」はここ数年、開発元のEpic GamesとAppleが開発者向け手数料をめぐり争うなかで、Appleの「App Store」から何度か姿を消しては戻ってきた。しかし米国時間4月30日、Epic Gamesの最高経営責任者(CEO)Tim Sweeney氏が、同ゲームを再びApp Storeで提供すると発表した。
「来週、フォートナイトを米国のiOS版App Storeに復帰させる」と同氏は「X」に投稿した。「Epicは和解案を提示する。Appleが裁判所の定めた摩擦もApple税もない枠組みを世界中に展開するなら、われわれは世界中のApp Storeにフォートナイトを復帰させ、現在および今後の関連訴訟をすべて取り下げる」
その訴訟こそが、フォートナイト復帰の理由だ。30日、カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所は、オンライン取引に対するAppleの行為が不誠実で反競争的であるとの判決を下した。Sweeney氏はこの判決についても、フォートナイト復帰の発表前にXで言及している。
判決文には、「ここに述べる理由により、本裁判所はAppleの反競争的行為および反競争的価格設定を制限および禁止するために発令した2021年の差止命令に、Appleが故意に違反したと認定する」と書かれている。「競争を阻害する試みをAppleが続けることは許されない」
2020年、Epic Gamesはアプリの課金をめぐりAppleを提訴した。Appleは大部分で勝訴したが、無傷ではない。連邦判事はAppleにアンチステアリング条項の撤廃、つまりApp Storeで配信されるアプリが利用者をサードパーティーの決済手段に誘導することを認めるよう命じた。
Appleは2021年に控訴し、審理は2022年から2023年にかけて続いた。最終的にAppleは控訴審で勝利したが、2021年のアンチステアリングに関する判断は変わらなかった。
Epicはその後、Appleが2021年の命令に従っていないと指摘。裁判官はこれを認め、Appleに命令を厳守させることとなった。具体的には、App Store外の決済に対して開発者から手数料を取らないこと、そして開発者がそうしたサードパーティーの選択肢についてユーザーに伝えられるようにすることが含まれる。Appleは直ちに従わなければならない。
Epic GamesはGoogleとサムスンに対しても訴訟を起こしており、「Google Play」の利用者にも同様の結果をもたらすことを目指している。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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