3月27日、衆議院議員の今枝宗一郎氏、尾崎正直氏、鈴木英敬氏、関芳弘氏、山際大志郎氏、参議院議員の赤松健氏、阿達雅志氏、山田太郎氏が呼びかけ人となり、ロボット議員連盟が設立された。
労働人口力の減少や労働生産性の低迷をロボットで乗り越え、経済成長とロボット市場での国際競争力を向上させることが目的だ。
ロボット人材の育成・確保、ロボット創出環境の整備、ロボットに関する規制・制度の改革などを政治的に後押しし、ロボット開発によるイノベーション、ロボット普及による産業のDX、ロボット活用による新たな付加価値の創出などを目指す。
日本は過去、世界のロボット市場で大きなシェアを占めていたが、近年は米欧中に押されてシェアが低下。ロボットそのものも、固定された工場内での定型作業から、現場で人と近接して動作する“サービスロボット”に市場がシフトしつつあるという。
現存する世界最古のロボットメーカーである川崎重工業をはじめさまざまなロボットが開発されているが、直近の大きなトピックであるAIをどう実装するかも含め、今後の戦略策定と実践が大きな鍵となっている。
川崎重工業の二足歩行ヒューマノイド型ロボット「Kaleido」のデモンストレーション
ロボットシステムを開発・製造・販売する東京ロボティクスで創業者、代表取締役CEOを務める坂本義弘氏は、日本のロボット産業が置かれている立場を説明。「日本での資金調達にかなり苦戦している。日本のベンチャーキャピタルは金融投資家が多く、7年などの短期間でのリターンが求められることが多いが、(ロボット事業で)回収できるのは10~15年先のため、民間の金融投資家には期待しにくい。一方、中国では会社立ち上げ当初から政府系ファンドで大型調達を、米国はGoogleやNVIDIAなどのビッグテックが投資している」とし、日本政府としての継続的な支援に期待する。
東京ロボティクス「Torobo」のデモンストレーション
同日の設立総会では冒頭、ロボット議員連盟の設立趣意や規約の承認、役員の選任などが行われた。
司会を務めた参議院議員の山田太郎氏は、「日本はかつて産業用ロボット市場で、1990年代に全世界の88%を供給するという圧倒的なシェアを誇る『ロボット大国』と呼ばれていた。しかし2000年以降、また2008年のリーマンショック以降は急速にシェアを失い、2019年には産業用ロボットの世界シェアは50%を下回った。現在のロボット市場は産業用ロボットから、日本が出遅れているサービスロボットへシフトしつつあり、サービスロボット分野での国際競争力向上が急務だ。また、世界的な競争が激化するAIや半導体・デジタル産業などに多額の予算を投入しているが、具体的なユースケースが定まっているとは言えない。実装する出口としてロボットを明確に位置付け、AI戦略、半導体・デジタル産業戦略をより実効的に推進していくべきだ」と、設立の趣意を話す。
続いて、呼びかけ人の一人である衆議院議員の山際大志郎氏を会長とすることが、全会一致で可決された。山際氏は「日本のものづくり産業の中心は自動車だが、肩を並べられる産業を創出する必要がある。10年前、シリコンバレーではAIそのものがトピックだったが、近年は“AI×何か”に変わった。2024年終盤は“AI×ヒューマノイド”一色となり、ここ数10年は続くと言われている。振り返ると『鉄腕アトム』『ドラえもん』など、人型ロボットはわれわれ日本にとって身近な存在で、他国に負けられない分野だ。相棒となるロボットが一家あるいは一人に一台存在する時代に備え、日本が世界でトップをとれるような政策を盛り込み、実現したい」とした。
ロボット議連の会長に就任致しました。
— 山際 大志郎 (@yamagiwa001) March 27, 2025
ロボット産業は、新たな日本のイノベーションの柱となるだけでなく少子高齢化・人口減対策の切り札にもなります。
しっかりと政治としての支援を行ってゆきたいと思います。#山際大志郎#ロボット#新産業 pic.twitter.com/NCL1diILlA
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