ジョン・F・ケネディ氏暗殺に関する政府調査の機密ファイルが、トランプ政権によってすべて開示された。
トランプ大統領は、ホワイトハウス復帰後わりと早い段階で、いくつかの著名な暗殺事件に関する政府記録を公開すると公約していた。そして今週、ケネディ元大統領暗殺の新たな関連資料が予想以上の早さで一般公開されることになった。
ジョン・F・ケネディ氏は、1961年から1963年まで大統領を務め、1963年11月22日にダラスでのパレード中に遠くから複数回撃たれ、その後死亡した。犯人として逮捕・起訴されたのは、元海兵隊員で一時ソ連に亡命していたリー・ハーヴェイ・オズワルド氏だった。
オズワルド氏は自身の無実を主張していたが、公判にかけられる前に射殺されている。後のウォーレン委員会の調査では、オズワルド氏が単独で犯行に及んだと結論付けたものの、事件の背景やオズワルドの経歴から「陰謀があったのでは」と疑う向きもある。
米司法省はそうした陰謀論を否定しているが、2023年のギャラップ調査によれば、アメリカ人の65%は今でもこの暗殺には何らかの陰謀が絡んでいると考えている。
そして、トランプ氏はケネディ暗殺に関する未公開の政府ファイルをすべて公開するよう命じた。これらの新情報をどこでどうやって見られるのか、詳しく知りたいなら読み進めてほしい。また、併せて関税をめぐる最近の動向についても押さえておくといいだろう。
トランプ氏は1月に大統領令にサインし、「ジョン・F・ケネディ大統領の暗殺に関する資料の完全かつ全面的な公開」を指示した。支持者はこれを政府の透明性を高める英断だと歓迎する一方、「連邦政府全体で進行中の大きな政策転換から目を逸らすための話題作りだ」との批判もある。
実はケネディ氏暗殺に関連する政府ファイルの大半はすでに公開されている。ウォーレン委員会関連では、1994年から1998年にかけておよそ98%が公開され、2023年6月の追加公開で99%ほどに達していた。
ABCニュースの3月18日付レポートによると、政府当局は1月以来、資料公開の準備を進めていたが、今週月曜の段階で一気にペースが加速したらしい。トランプ氏がケネディ・センターのイベントで「JFK関連の新ファイルは火曜の午後にはすべて公開される」と宣言したことで、司法省の国家安全保障部門が総動員で書類を確認し、公開の締め切りに間に合わせようとしたという。
今回公開されたファイルは、米国国立公文書記録管理局(National Archives)の公式サイト<で誰でも見られる。
興味があるなら「JFK Assassination Records - 2025 Documents Release」のページにアクセスすればPDF形式の書類が並んでいる。
水曜の夜時点で、2182件の文書が追加されていたそうだ。膨大な量で、すべてが新しい情報というわけでもないが、じっくり読み込むなら相応の時間がかかるだろう。専門家や歴史家が今回の資料をすべて調べ終えるにはまだまだ時間が必要だが、現時点では「特別に大きな新事実は期待しない方がいい」というムードが強い。
ニューヨーク・タイムズのアダム・ナガーニー記者は3月18日の記事で「ここまで長らく公開されなかったのは、米国の情報活動に関わる情報源や手段を守るためだ」と書いている。
今回の大統領令には、同時に公民権運動を指揮したキング牧師と、ケネディ氏の弟であるロバート・ケネディ氏の暗殺捜査資料の公開も含まれている。彼らの暗殺も長年、さまざまな陰謀論がささやかれてきた事件だ。
キング牧師は公民権運動の中心的人物として活躍していたが、1968年4月4日、テネシー州メンフィスのロレーヌ・モーテル2階のバルコニーに立っていたところを銃撃され死亡した。公式には逃亡犯だったジェームズ・アール・レイ氏が犯人とされているが、キング牧師の家族自身が「レイ氏はスケープゴートにされた」と考えており、陰謀説が消えることはなかった。
また、ロバート・ケネディ氏は兄の政権下で司法長官を務め、後に1968年の大統領選における有力な民主党候補になった。しかし、カリフォルニア州予備選で勝利した直後の1968年6月5日、ロサンゼルスのアンバサダー・ホテルでサーハン・ベシャラ・サーハン氏に銃撃され、命を落としている。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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