レノボ・ジャパンは3月18日、「ThinkPad」ブランドの最新ラインアップとなる7モデルのノートPCを発表した。
日本向けに開発した「ThinkPad X13 Gen 6」などを同日から順次発売する。7モデル全てで、ユーザーや販売店が任意のタイミングで交換できるCRU(Customer Replaceable Unit)バッテリーに標準対応し、メンテナンス性を強化。キーボードの打鍵感など、PCとしての体験とともに進化させたという。
今回発表した7モデルは、「Copilot+ PC」向けプラットフォームとなるインテルの「Core Ultra 200V」シリーズ(Lunar Lake)、AMDの「Ryzen AI PRO 300」シリーズ(Krackan Point)、またはインテルの「Core Ultra 200U/H」シリーズ(Arrow Lake)3つのプラットフォームのいずれかを搭載する。
レノボでは、搭載プラットフォームや展開シリーズなどで15機種に大別して紹介している。
次の世代で標準になるであろう最先端の機能を取り入れる「ThinkPad X1」シリーズは、15機種のうち4機種。インテルと共同で開発するAura Editionとして、「ThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Edition」と、「ThinkPad X1 2-in-1 Gen 10 Aura Edition」を用意する。
前者のThinkPad X1 Carbon Gen 13 Aura Editionは、14型で4辺狭額縁のディスプレイを採用。「Copilot+ PC」要件を満たすCore Ultra 200Vシリーズ搭載と、Core Ultra 200U/Hシリーズ搭載の2機種となる。
中でも、Core Ultra 200Vシリーズを搭載する場合、OLEDパネル搭載時に最小約986gという軽量設計が可能。オプションでHDR処理により自然なビデオ会議ができる4K 800万画素 MIPIカメラも選択できるとしている。
販売価格(以降、価格は全て税込)は、Core Ultra 200Vシリーズ搭載機種が37万6200円から。Core Ultra 200U/Hシリーズ搭載機種は4月下旬以降に発売する。
同じくX1シリーズとなる、後者のThinkPad X1 2-in-1 Gen 10 Aura Editionは、14型ディスプレイに回転型マルチモードを備えた、レノボの2in1PCのフラッグシップモデル。こちらもCore Ultra 200Vシリーズ搭載と、Core Ultra 200U/H シリーズ搭載の2機種を用意する。
販売価格は、Core Ultra 200Vシリーズ搭載機種が39万7100円から。Core Ultra 200U/Hシリーズ搭載機種は4月下旬以降に発売する。
「ThinkPad X」シリーズとなる「ThinkPad X13 Gen 6」は、日本のユーザーの声に応える約933g~の軽量設計と、耐久性・接続性・メンテナンス性などを兼ね備える、13.3型モバイルノートPC。Core Ultra 200VシリーズとRyzen AI PRO 300シリーズ搭載の2機種を用意する。
前世代機から狭額縁化を推進するとともに、標準搭載の500万画素カメラと360度集音マイクによるオンライン会議体験、Thunderbolt 4・USB Type-A・HDMI対応の拡張性など、ハイブリッドワーク環境に必要な要素を凝縮したという。
Core Ultra 200Vシリーズ搭載機種は5月上旬以降、Ryzen AI PRO 300シリーズ搭載機種は6月中旬以降に発売する。
レノボ・ジャパン 執行役員 副社長 開発担当を務める塚本泰通氏は、「(今までのThinkPadは)どんなに軽いと言っても1kgを切れなかった。日本市場に向けてなんとか1kgを切るThinkPadを出したかった」と話す。日本において1kgを切るPCであることがいかに重要かを力説し、開発エンジニアに「1kg以外の話は聞きたくない」と日々伝えていたことを明かした。
「ThinkPad T」シリーズとしては9機種を用意。14型狭額縁の回転型マルチモード2in1PCとなる「ThinkPad T14s 2-in-1 Gen 1」は、Core Ultra 200U/Hシリーズ搭載の1機種を、6月下旬以降に発売する。
また、16型で狭額縁のノートPC「ThinkPad T16 Gen 4」は、5月上旬以降発売でCore Ultra 200U/Hシリーズ搭載機種と、4月下旬以降発売でRyzen AI PRO 300シリーズ搭載機種の2機種を用意する。
そのほか、「Snapdragon X Elite」搭載機種を発表済みのノートPC「ThinkPad T14s Gen 6」において新たに、3つのプラットフォーム搭載機種を発表。加えて、2基のThunderbolt 4、USB Type-A、HDMIに加えてRJ45ポートを内蔵した14型ノートPC「ThinkPad T14 Gen 6」も発表した。
ともに、Core Ultra 200Vシリーズ搭載とCore Ultra 200U/Hシリーズ搭載、Ryzen AI PRO 300シリーズ搭載の3機種をそれぞれ用意する。
ThinkPad T14s Gen 6は、Core Ultra 200Vシリーズ搭載機種が32万1200円からで、Core Ultra 200U/Hシリーズ搭載機種は6月上旬以降に発売する。
ThinkPad T14 Gen 6は、Core Ultra 200V・200U/Hシリーズ(インテル製品)搭載機種を5月上旬以降、Ryzen AI PRO 300シリーズ搭載機種を4月下旬以降に発売する。
今回発表した全てのThinkPadは、オプションで5G Sub6または4G LTE 通信に対応できるという。加えて、5年間のデータ通信容量制限なしの5G/4G LTE接続利用権を組み込む「Lenovo ConnectIN(レノボ コネクティン)」も、ThinkPadの型番に組み込む形で法人向けに投入する。
レノボ・ジャパン 企画本部 製品企画部 マネージャーを務める元嶋亮太氏は、「クラウド上の生成AIの基盤に常につながっていないと仕事にならない」と、AI時代における通信の重要性を強調した。
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