GoogleのAIアシスタント「Googleアシスタント」が2025年内に、ほとんどのスマートフォンで「Gemini」に正式に置き換わる。Googleは米国時間3月14日にこの変更を発表し、Googleアシスタントを搭載するタブレットやヘッドホン、スマートウォッチなども今後Geminiに移行していくとした。
現在、多くの「Android」搭載スマートフォンでは、Geminiおよび2016年から搭載されてきたGoogleアシスタントから選択できる。GoogleのGeminiアプリ担当シニアディレクターであるBrian Marquardt氏によると、移行後にはGoogleアシスタントをアプリストアからダウンロードすることもできなくなる。
「今後数カ月でモバイルデバイスのGoogleアシスタントをGeminiにアップグレードしていく。そして年内には、従来のGoogleアシスタントはほとんどのモバイルデバイスで利用できなくなり、モバイルのアプリストアからも新規ダウンロードはできなくなる」と同氏は説明している。
発表によると、Geminiモバイルアプリの利用要件を満たしていないデバイス、具体的には「Android 9」以前のAndroidを搭載している端末や、メモリーが2GB未満の端末などは、今回の移行の対象にはならない。
Googleはスマートスピーカーやディスプレイ、テレビなどのスマートホームデバイスにも、Geminiによる「新たな体験」をもたらすと述べた。今後数カ月のうちに詳細を発表する予定で、それまではこれらのデバイスでGoogleアシスタントを引き続き利用できる。
この移行は驚くべきことではなく、GoogleはGeminiを同社の多くの発表の中心に据えてきた。3月初めのMobile World Congressで披露した複数の新しいデモや、2024年のGoogle I/Oでの重点的な扱いなどからも、そのことがうかがえる。
Googleアシスタントはここ10年近く、同社の多くのデバイスにとって中心的存在だった。短命に終わったメッセージアプリ「Google Allo」で登場した後、Androidスマートフォンにデフォルトとして搭載され、「iOS」向けにもモバイルアプリとして提供された。2016年の「Google Home」を皮切りに、各種スマートホームスピーカーの目玉機能にもなった。Alloを除くこれらのデバイスやサービスは今後も機能するが、それらを使うメインの手段はGeminiになることを、Googleは明確に示している。
Googleの発表この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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