サムスン、「わざわざ2度折るスマホ」など一線を画すコンセプトを披露

Katie Collins (CNET News) 翻訳校正: 編集部2025年03月04日 11時26分

 Samsung Displayのブースは、毎年バルセロナで開催されるMWCで訪れるお気に入りスポットの1つだ。非常にクールで風変わりなコンセプトデバイスに、最新のディスプレイ技術が活用される様子が見られる。2025年も例外ではなく、初めて見る斬新なコンセプトや、1月のCESで見た伸びるディスプレイなど既知の技術が展示され、目を引いた。

折りたためるゲーム機のコンセプト 提供:Andrew Lanxon/CNET
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 その中でも特に印象的だったのは、上下から2度折りたためるキャンディーバー型のコンセプトスマホだ。カニの鋏が閉じる動作や、生地をラミネートする様子を思わせる。このスマホはサムスンの「Galaxy Z Flip」によく似ているが、折りたたむ所が1つではなく2つある点が異なる。

上下から折りたためるスマホ 提供:Andrew Lanxon/CNET
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 Galaxy Z Flipの変形版を見たのは今回が初めてではないが、今回のモデルはガラス越しにしか見られなかったため、耐久性に疑問が残る。折りたたむ箇所が増えるほど、壊れやすくなる可能性があると思われる。とはいえ、見た目はこれまでのスマホとは一線を画すクールなものだった。

 1度折るだけで済むスマホがあるのに、同じようなサイズのスマホをわざわざ2度折る設計にする理由は何だろうか。この疑問に、Samsung Displayが答える必要はない。このコンセプトの目的は実用性の追求ではなく、可能性を示すことだ。

 このことは、同社の「Flexible Cabinbag」というコンセプトについても言える。これは薄い金属製のブリーフケースで、開くと18.1インチのフレキシブルOLEDスクリーンが現れる。未来の営業担当者が、会議室やパブのテーブルで製品をプレゼンするために携帯するようなデザインだ。

画面が現れるブリーフケース 提供:Andrew Lanxon/CNET
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 ほかに目を引いたコンセプトは、折りたたみ式のゲーム機だ。「Nintendo Switch」に似たデザインで、本のように折りたためる。次世代Switchはこの形状ではないと分かっているが、将来的にこれが現実になる可能性は否定できない。なおSamsung Displayは、スマホやテレビ、家電製品を製造するサムスン電子の傘下で、各メーカーにディスプレイ技術を提供している企業だ。

折りたためるゲーム機 提供:Katie Collins/CNET
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 折りたたむとコンパクトになるSwitchのような構想は、大きさを理由にSwitchを持たずに旅行することもあった自分にとって魅力的だ。壊れやすいため、実際にプレイすることはできなかったが、Samsung Displayの従業員が取り扱う様子を見た際、折りたたんだときにジョイスティックが収まる小さな穴が設けられている点が特に印象に残った。

 最後に、カバー面に多角形のスクリーンを搭載したクラムシェル型の折りたたみスマホも目に留まった。カバーに変わった形状のスクリーンがあるフリップフォンは久しぶりで、かつてのサムスンの携帯電話(2000年代初頭)を思い出させる。スマホのデザインにノスタルジーを感じるのも悪くない。

カバーに多角形の画面があるスマホ 提供:Katie Collins/CNET
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 これらのコンセプトが実際に実用化されるかは分からないが、こうした新たなディスプレイ技術から、未来のスマホがどのように変貌するかを想像するのは楽しいものだ。

Samsung Display

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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