ユーザー4億人超えの「ChatGPT」、中国AI台頭でも好調の理由は?

Omar Gallaga (CNET News) 翻訳校正: 編集部2025年02月25日 13時02分

 OpenAIによると、同社の生成AIサービス「ChatGPT」の週間アクティブユーザー数は現在、4億人を超えている。2024年12月に報告した3億人と比べると大幅な増加だ。

ChatGPTのロゴ 提供:Viva Tung/CNET
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 OpenAIは先週、この数字公表し、有料プランの企業ユーザー数が9月以降200万人に倍増したことや、開発者によるトラフィックも過去6カ月で倍増したことをメディアに伝えた。

 中国発のAIモデル「DeepSeek」の台頭が、すでに足場を築いている生成AI開発企業の成長を阻害するとみていた人々にとって、このニュースは意外なものかもしれない。DeepSeekは1月、より効率的なモデル設計と無料プランについて注目度の高い発表を行い、話題となった。

 OpenAIのChatGPTは、生成AIの主要ツールとして爆発的な人気を博し、個人や企業がさまざまなタスクに利用している。とはいえ、「Apple Intelligence」、「Meta AI」、Googleの「Gemini」、Microsoftの「Copilot」(MicrosoftはOpenAIの主要株主)、Anthropicの「Claude」など、競争が激化する分野の数ある生成AIツールの1つにすぎない。

 DeepSeekの登場は、すでに定着したAIモデルよりも低価格で効率的な、新たな挑戦者が現れる可能性を予感させた。一方、1月にはサイバー攻撃の影響による新規登録の中断もあった。

 OpenAIの最高執行責任者(COO)であるBrad Lightcap氏はCNBCに対し、ChatGPTの成長の一部は消費者間の口コミによるものだと語った。「人々はその有用性に気づいている。友人が使っているのを目にしている」と同氏は述べ、「人々がこれらののツールを心から求め、これらのツールに大きな価値があると知ることによる、全体的な効果がある」とした。

 同氏はAIをクラウドサービスになぞらえ、AIは企業にとって不可欠なものになると述べた。

 業界の他の人々は、ChatGPTの動向と、同社がその優位性を維持できるかを注視している。カリフォルニア州エルドラドヒルズのAIコンピューターハードウェア企業Blaizeで最高ソフトウェア責任者を務めるDmitry Zakharchenko氏も、本格化するAI開発競争に注目している1人だ。

 Zakharchenko氏は、AIを取り巻く情勢は6カ月前と比べて劇的に変化したと述べた。当時は、指数関数的に増加するAIのニーズを満たす電力は数年で枯渇すると考えられていた。

 「DeepSeekは、コストが膨大になる傾向が確実に終わったというシグナルをAI市場に送った」と同氏は述べた。「市場はそのシグナルを受け取り、OpenAIも小型化に取り組んでおり、今後も継続するというメッセージを発するようになった」

 同氏はDeepSeekの登場について、すでにユーザー基盤を確立していたOpenAIを苦しめるのではなく、逆の効果をもたらしたと述べた。ユーザーは「小さなAI」がすでに存在していることを知った。そのため、OpenAIが今後、価格を引き下げ(これまでも引き下げている)、より小さなAIに注力し、オープンソースであるDeepSeekに対抗してオープン化を進めると確信しているのだという。

ChatGPT

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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