米Googleカレンダーから「黒人歴史月間」「ホロコースト想起日」など消える--理由は?

Omar Gallaga (CNET News) 翻訳校正: 編集部2025年02月12日 10時04分

 「黒人歴史月間」などの祝祭日が米国のGoogleカレンダーから削除された。米Googleはこの理由について「運営上の課題が理由で、イデオロギー的意図はない」と説明している。

 一部のユーザーがSNSでこの削除に気づき始めた時期は、Googleマップで「メキシコ湾」の表記が「アメリカ湾」に変更された時期と重なり、批判が高まった。しかし同社によれば、文化的祝祭日などを削除する方針は2024年半ばからすでに実施済みで、利用者が手動で行事を追加できる仕組みに移行しているという。

 現在、カレンダーに表示されるのは「公的な祝日」と「国民的行事」に限られ、「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」(ホロコースト追悼日)や「プライド月間」「ヒスパニック文化遺産月間」「ウィメンズ・ヒストリーマンス(女性史月間)」などは含まれなくなっている。

そもそも持続可能性がなかった

 第2次トランプ政権の発足以降、Googleも他のテック企業と同様に多様性に関する採用や昇進の目標を引き下げた。これについて同社は「裁判所の判断や大統領令、連邦政府との契約企業としての立場などを踏まえたもの」としている。

 Googleの広報担当者は「10年以上にわたり、timeanddate.comと連携してGoogleカレンダーに世界各国の公的祝日や国民的行事を表示してきた」と述べ、数年前から文化的行事も手動で追加していたが、「追加されていない行事がある」という声が寄せられたという。

 「世界中の何百もの文化的行事を一貫して手作業で維持するのは拡張性と持続可能性の面で課題が大きい。そこで2024年半ばからは再びtimeanddate.comが提供する公的祝日と国民的行事のみを表示し、ユーザーが自分で重要な行事を追加できるようにした」(Google担当者)

 また同社は、黒人歴史月間や旧正月などの行事を「社内外で祝う取り組み」は今後も継続するとも強調している。

 timeanddate.comのウェブサイトでは、祝日のみのカレンダーや祝日と行事を合わせて表示するカレンダーなど、カスタマイズの幅が広い。「祝日と一部の行事」を選ぶとシンコ・デ・マヨやブラックフライデー、父の日などが含まれ、さらに設定を拡張すれば、「National Wear Red Day(赤色を着用する日)」や「Armed Forces Day(軍隊記念日)」、アジア太平洋系米国人文化遺産月間の初日なども追加される仕組みとなっている。

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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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