1週間ほどサムスン最新スマートフォンの「Galaxy S25 Ultra」を使い、デザインの洗練や新しい高解像度の超広角カメラ、そしてAIの数々を楽しんでいる。
昨年のGalaxy S24 Ultraの後継機としては、全体的に「さらに同じ路線を突き詰めた」感があるが、同時にS24 Ultraの最大の特徴のひとつを受け継いでいる点も見逃せない。それは、ディスプレイを鏡のようにしない「反射防止コーティング」だ。
朝のカフェの屋外席でS25 Ultraでニュースを読んだり、オフィスの天井照明の下で実機の写真を撮ったりする場面で、iPhone 16 Proと比べても圧倒的に反射が少なく、光のギラつきも目立たないことに驚く。
画面と自分の間に入る余計な視覚的ノイズが少ないのは大きな進歩だ。価格が20万円超のハイエンド機種だけでなく、もっと多くの機種にこの機能は欲しい。残念ながら、より安価なGalaxy S25およびS25 Plusには、Ultraほどの反射防止コーティングは採用されていない。
S24 Ultraで初めて登場したサムスンの反射防止コーティングは、昨年のスマホ界でも最も注目に値する画面アップデートのひとつだった。今回のS25 Ultraでも同様の反射防止コーティングを採用しており、そのほかにもベゼルがさらに薄くなり6.8インチから6.9インチへと画面サイズが拡大したり、Corning Gorilla Armor 2へと変更され耐久性が向上したりと、いくつかの進化がもたらされた。
日常的にS25 Ultraを使っていると、(というより、画面の反射があまり気にならないので)コーティングの効果を意識することが少ない。だが、Appleとサムスンが圧倒的シェアを占める米国市場において、iPhoneでこの機能が採用されていないのは意外だ。
iPhone 16 Proも直射日光の下でも画面が見にくくなるわけではないが、S25 Ultraに比べると画面と目の間に余計な「視覚的なざわつき」が多く、集中をそがれる感じがある。
その点、S25 Ultraの画面には余計な反射やギラつきが少なく、写真を撮る時も動画を見る時もメッセージを返信する時も、より没入感がある。もし将来のiPhone(たとえばiPhone 17あたり)にこの機能が搭載されたら、動画撮影などクリエイティブな作業をする人にとっては最高のアップデートになるはずだ。
この1年、AIが大きな注目を集めている一方で、スマホのディスプレイも静かに進化を続けている。サムスン以外にも、OnePlusはOnePlus 13のAquaTouch 2.0で画面に付いた水滴があっても操作しやすくしたり、同じ端末の「Glove Mode」では手袋をしたまま画面操作ができるようにしている。TCL 60 XE NxtPaperには端末側面にハードウェアスイッチがあり、それを切り替えると画面が白黒になってKindleのe-inkディスプレイのように見える。
これまでスマホ業界は、画面サイズや解像度、LCDからOLEDへの置き換えなどを巡って熾烈な競争を繰り広げてきた。
今度は反射防止コーティングが次のトレンドになるだろうか。もしユーザーの体験を向上させることを目指すなら、日差しの強い屋外でも画面を快適に見られるようになるのは大きな進歩だと思う。
まだGalaxy S25 Ultraのテストは続けていて、たとえば新搭載の5000万画素超広角カメラやアップデートされた画面をさらに試すつもりだが、その中でも特に画面の反射防止コーティングは改めて素晴らしいと感じている。これから先もずっと役立つような改善点こそ、本当に価値がある。iPhone 17シリーズあたりでぜひ採用してほしい、シンプルだけれども意味の大きいアップグレードだ。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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