「Galaxy S25 Ultra」を使ってみた--「ウルトラ」の名に恥じない超広角カメラの実力

Patrick Holland (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2025年01月29日 07時30分

 この2日間サムスンの新しい「Galaxy S25 Ultra」を使ってみて、率直に言いたいことがある。筆者は以前から、スマートフォンに搭載された超広角カメラならサムスンの「Galaxy S」シリーズが絶対のお勧めだと思ってきたが、Galaxy S25 Ultraの新しい超広角は、さらに進化している。2019年に「Galaxy S10」シリーズが発表されたときには、サムスン初の超広角カメラをこれでもかというほど使った。完璧だったかというと、そうは言えない。それでも、完全な魚眼レンズほど周囲をゆがめることなく、現実の視界を歪曲させて見事な効果を作り出していた。

Galaxy S25 Ultra 提供:James Martin/CNET
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 何年にもわたって、サムスンは超広角カメラのレンズとセンサーを改良し続けている。そして、Galaxy S25 Ultraでは新しいバージョンを採用し、センサーが5000万画素になった。その効果は絶大だ。使い始めてまだ48時間の時点で言うと、超広角カメラはかなりのディテールをとらえるように思える。同時に、光量が変化して影のようにもなる日の出のようにコントラストが高い撮影では特に、ダイナミックレンジも素晴らしかった。もちろんテストはもっと必要だが、これまでのところ、新しい超広角カメラで撮影した写真には満足している。

 ネコのPeeblesを撮ったこの1枚で、Galaxy S25 Ultraの超広角がとらえたディテールをご覧いただきたい。Peeblesがウィンドウベッドの方向へ駆け寄ってきたにもかかわらず、毛並みやヒゲの質感が見事にとらえられている。左の窓から日が差していて、部屋の奥は暗くなっていたので、この撮影時の光の処理は難しかったはずだ。右側のシャドウ部にノイズが出ていることにお気づきだろうか。完璧とは言えないが、私見ではディテールと、レンズの見事な歪曲効果がそれを十分に補っている。

こちらに向かってくる猫の写真 提供:Patrick Holland/CNET
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 こちらは、水の流れる彫刻作品を早朝に超広角で撮影した1枚だ。流れる水が、背景の石と対照的にガラスのように見えている。シャープネスは過剰だが、右上の太陽光でフレアが生じている部分を気に入っている。

段になった石の上を水が流れる彫刻 提供:Patrick Holland/CNET
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 Galaxy S25 Ultraの超広角はマクロレンズも兼ねているので、被写体にかなり接近しても焦点の合った写真が撮れる。窓台に置いた「ゴジラ」のおもちゃを撮影してみたこちらの写真でも、プラスチックの質感が見事に再現されている。青緑色の目とクリーム色の歯のディテールに注目してほしい。ゴジラは歯医者に行った方がよさそうだ。また、ゴジラの露出を確保しつつ、窓の外の空と高層ビルが見えている部分はハイライトを抑えて白飛びしないようバランスが取られている。

窓台に置かれたゴジラのおもちゃ 提供:Patrick Holland/CNET
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 超広角レンズに欠点がないわけではなく、メインカメラで発揮される全体的な画質と比べるとやはり一段階ほど見劣りはする。下の2枚の写真を比べても、メインカメラで撮った1枚の方がシャドウ部分(右端の木々)のディテールは高く、ダイナミックレンジも広いことが分かる。ノイズリダクションも抑えられている(建物のレンガの描写部分に現れている)。だが、そうした欠点があってもなお、超広角で撮った大半の画像は印象的だ。

レンガでできた建物の写真 メインカメラで撮影
提供:Patrick Holland/CNET

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提供:Patrick Holland/CNET 超広角カメラで撮影
提供:Patrick Holland/CNET

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 Galaxy S25 Ultraの超広角で撮ったスナップ写真を、ほかにも何枚かあげてみた。

広いギャラリーのような場所の写真 提供:Patrick Holland/CNET
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自動車の車内を撮影した写真 提供:Patrick Holland/CNET
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真っ黒な猫の写真 提供:Patrick Holland/CNET
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AI機能と丸みを帯びた角

 Galaxy S25 Ultraのポイントはこれだけではない。同機の名称の一部となっている「Ultra(超、ウルトラ)」は、超広角のレンズを指しているわけではなく、このモデルの意欲的な設計を象徴している。スペック上のあらゆる点が「ウルトラ」なのだ。「Snapdragon 8 Elite」チップ、12GBのRAM、5000mAhのバッテリー、2つの望遠カメラなどを搭載し、スタイラスペンも付属するほか、何といっても主役の画面が素晴らしい。とはいえ、同様のことは2024年モデルの「Galaxy S24 Ultra」にも当てはまる。チップこそ最新モデルとは異なるが、このときの「Snapdragon 8 Gen 3」は今でも十二分に高速だ。

Galaxy S25 Ultraの収納部からSペンが少し出ている様子 提供:Patrick Holland/CNET
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 物理的なデザインを見てみると、Ultraシリーズの旧モデルでは、「Galaxy Note」っぽい直角の四隅が採用されていたが、Galaxy S25 Ultraでは丸みを帯びた角に変わった。そして、標準モデルの「Galaxy S25」および「Galaxy S25+」と同じように、エッジがフラットになったため、手に持ちやすくなったと感じる。重量も2024年モデルより軽くなった。動画を視聴するとき、ゲームをプレイするとき、あるいは単にSNSのフィードをスクロールするときの没入感が上がったようで、これはディスプレイがわずかに大きくなり、ベゼルが狭くなった効果だろう。いずれも、特別大きな改善というわけではないが、総合的にGalaxy S25 Ultraの洗練度が上がったように感じられ、テクノロジーの詰まった、ずっしりとした箱を持ち歩いている、という印象は薄くなった。

 そして、忘れてはならないのが、人工知能(AI)だ。「Galaxy Unpacked」イベントでGalaxy S25 Ultraを発表したとき、サムスンはGoogleとの関係やパートナーシップについて強調していた。Galaxy S25 UltraのAI機能はすべて、その点を踏まえて考えた方がいいのかもしれない。GoogleのAIアシスタントの「Gemini」を使うにはGoogleアカウントが必要であり、デバイス上でサムスンのAIアシスタント「Bixby」を使うにはサムスンのアカウントが必要だ。

 宣伝のとおり、電源ボタンを長押しするとGeminiのインターフェースが開く。例えば、NBAでゴールデンステート・ウォリアーズの次の試合はいつかなどと質問し、その予定をカレンダーに追加してもらうことができる。デジタルアシスタントに1回のコマンドを伝えるだけで複数の手順が実行されるのは便利だ。残念ながら、試合の日程は筆者がずっと使っている「Googleカレンダー」ではなくサムスンのカレンダーアプリに追加された。つまり、Googleカレンダーにはイベントを手動で追加しなければならないということだ。

 おかしなことのように聞こえるかもしれないが、筆者がサムスンのアプリよりGoogleのアプリを好んでいるという点を割り引いても、デジタルアシスタントに複雑な指示をこなしてもらうには、ある程度の慣れが必要になる。ほとんどのスマートフォンユーザーと同じように、筆者も長い間、スマートフォンの機能は一度に1つずつ習得してきた。Galaxy S25 Ultraを手にしてからの時間はまだ短いが、AIという最先端のアシスタントをうまく使う新しい方法を模索し続けている。

 現時点で最後に1つ、ロック画面の「Now Bar」というアイデアをかなり気に入っているということは付け加えておきたい。バックグラウンドアプリの最新情報が表示される機能だ。ただし、「iPhone」でロック画面に表示される「ライブアクティビティ」機能と違って、今のところ機能はごくわずかに限定されている。潜在的な可能性は大きいので、この機能を有効に活用するサードパーティー開発者をサムスンが増やしてくれることを期待したい。

 まだテストしたい点は多いが、2日間使ってみたところで、筆者は今回のGalaxy S25 Ultraには超満足している。

Galaxy S25 Ultra

この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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