コンピュータの遠隔操作は以前から可能で、離れた家族のトラブルを解決したり、複雑な作業を一緒にこなしたりできた。まるでその場にいるかのようにだ。
しかし、iPhoneの場合は事情が違った。相手が見ている画面を直接確認できないため、画面の内容を何度も説明してもらう必要があった。誤操作を避けるためのやり取りが煩雑になり、最終的には近くに住んでいれば直接訪ねるしかないことも多かった。
だがiOS 18では、どれだけ離れていても相手のiPhone画面を確認して操作できるようになった。この新機能はFaceTime通話中に利用可能で、簡単に遠隔操作が可能だ。
注意点とては、同機能を利用するには、どちらのiPhoneもiOS 18を搭載している必要がある。また、iPadを使用する場合はiPadOS 18が求められる。複数人が参加するFaceTime通話中でも画面共有は可能だが、画面操作は1対1の通話に限られる。
ここ数年で、AppleはFaceTimeのビデオ・音声アプリに共有機能を追加してきた。これにより、通話中に相手と一緒に音楽を聴いたり映画を観たりできるようになった。そして現在、同じ共有機能を使って、相手のiPhoneの画面を見たり、遠隔操作したり、または自分のiPhoneを相手に操作させることができる機能が追加された。
まず、FaceTimeで相手に電話をかけ、応答してもらう。相手の画面を見るには以下の手順を行う。
1.共有ボタンをタップする
2.ポップアップしたメニューで「共有をリクエスト」をタップする。
3.相手に画面に表示される「共有ボタン」をタップしてもらうよう依頼する。相手がこれを受け入れると、新しいウィンドウに相手の画面が表示される。
4.相手の画面ウィンドウをタップし、ホーム画面に移動するように依頼する。
相手の画面がiPhoneのほとんどの表示領域を占めるようになる。
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リモート画面共有の最初の段階では、完全な遠隔操作には至らない。相手にホーム画面に移動してもらい、声で操作やトラブルシューティングを案内する。ホーム画面に移動しない場合、ビデオ通話のぼやけた静止画が表示されるだけになる。
この時点で、相手の画面上に矢印を描いてコントロールやボタンの場所を示したり、タップして画面の同じエリアをハイライトするアニメーションの円を表示させたりできる。
これらの描画やタップのアニメーションは一時的なもので、数秒後に自動で消えるようになっている。画面が煩雑にならないようにするためだ。
なお、画面の邪魔になる場合、相手のビデオウィンドウを右端や左端にスワイプして非表示にできる。同様に、相手も自分のビデオウィンドウを隠すことが可能だ。
友達のiPhoneをリモートで操作するには、以下の手順を実行する。
1. 画面右下の「コントロール」ボタンをタップする(iPadの場合は画面右上)。ビデオ通話のウィンドウで隠れていて見逃すことがあるから注意。
2. 相手のiPhoneで「許可」をタップしてもらう。「コントロールを許可しますか?」という確認が表示されるので、操作を許可するよう頼む。相手が操作を許可するには、信頼できる相手であると確認する必要がある。
この時点で、自分の画面には「コントロール準備完了」と表示され、相手の画面には「リモートコントロールアクティブ」と表示される。相手のiPhoneの操作を完全に奪うのではなく、どちらも操作できる状態になる。
ここから、相手のiPhoneを自分の手で操作する感覚で操作できる。「アプリを開く」「画面下からスワイプしてホーム画面に戻る」「画面右上からスワイプしてコントロールセンターを表示する」といった操作が可能だ。テキストボックスをタップすると、相手のキーボードをリモートで操作して文字の入力もこなせる。
自分のiPhoneで別のアプリに切り替えた場合でも、リモート接続は画面の隅に小さなウィンドウとして残る(FaceTimeと同じ仕組み)。
注意点として、操作できるのは同じ種類のデバイス同士のみ。iPhoneはiPhoneを、iPadはiPadを操作できるが、iPhoneでiPadを操作することはできない。
「コントロール」ボタンをタップすれば、いつでもリモート操作を終了できる。相手が「停止」ボタンをタップしても終了可能だ。この操作で、画面共有モードが終了し、単なる描画やタップ共有モードに戻る。
画面共有をやめてビデオ通話を続けたい場合は、相手に「共有」ボタンをタップして画面共有を終了してもらうように頼む。自分側の「共有」ボタンをタップしても、他の共有方法やコラボレーションの選択肢が表示されるだけなので注意しよう。または、どちらかが通話を終了すればリモート接続も終了する。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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