Googleの新たなAI気象予測モデルは、われわれが気象の変化を予測し、それに備える方法を根本的に変える可能性がある。
科学的問題の解決に取り組む同社のAI研究部門Google DeepMindは米国時間12月4日、最大15日先までの気象をより正確に予測できるAIモデル「GenCast」を発表した。
天気予報は通常、物理法則に基づくモデルを使用するため、スーパーコンピューターによる数時間にわたる計算が必要だ。Googleによると、GenCastはGoogleの「Cloud TPU v5」プロセッサーを使用することで、わずか8分で15日間の予報シナリオを生成できる。
GenCastは、GoogleのAIを活用した気象モデルの一環だ。これらのモデルは「Google検索」や「Googleマップ」にも利用されつつあり、降水、山火事、洪水、熱波の予測精度を高めている。
最新の実験の詳細は今週、学術誌「Nature」に掲載された。
Googleの従来の気象予測モデルは、将来の天候に関する最も可能性の高い1つの予測を提供するが、GenCastは50通り以上の予測を組み合わせているという。
「私たちは、欧州中期予報センター(ECMW)の40年分の過去の気象データでこれを訓練した。このデータには、さまざまな高度における気温、風速、気圧などの変数が含まれており、これにより学習が可能となった」と、同社は「X」への投稿で説明している。
Googleは、熱波、寒波、強風を予測する際に、GenCastは現在の予測モデルよりも優れた性能を発揮したと述べた。また、ハリケーンや台風の進路についても「優れた予測」を提供できるとしている。
GenCast predicts weather and the risks of extreme conditions with state-of-the-art accuracy
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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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