「iPhone」で写真を美しく撮る5つのコツ--クリスマスや年末年始におすすめ

Vanessa Hand Orellana (CNET News) 翻訳校正: 石橋啓一郎2024年12月06日 07時30分

 筆者は、本当は写真家になりたかったと公言しているほどの写真好きだが、実は十分な道具も持っていないし、写真をマスターするだけの時間も取れていない。それでも、自分で撮る写真にはかなりのこだわりがあり、クリスマスなどの大切な機会の記念写真には絶対に妥協しないことにしている。

iPhoneで子どもとペットのクリスマス写真を撮ろうとしているところ 提供:Vanessa Hand Orellana
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 できれば毎年プロのカメラマンに依頼して、グリーティングカードに使えるような、プリントするに値する思い出の写真を残したいと思っているほどだ。しかし予算や時間の制約もあり、いつも最初から最後まで自分でなんとかしている。実のところ、密かにその作業を楽しみにしており、最近ではかなり腕が上がってきた。

 週末の「友達との集まり」を記録に残すのであれ、クリスマスカード用に子どもの写真を撮るのであれ、この記事で説明する簡単なコツや道具を使えば、自分の「iPhone」を使ってプロが撮影したような写真を撮るのに役に立つはずだ。

  1. ポートレートモードのクセを理解する
  2. グループ写真には「Live Photos」を使おう
  3. 逆光を生かす
  4. 三脚を使ってグループ写真に自分も写る
  5. Apple Watchをシャッターリモコンに
  6. おまけ:子どもを撮りたい親へ、技術とは無関係のコツ

ポートレートモードのクセを理解する

 iPhoneのポートレートモードを使えば、背景をぼかしたショットを撮ることができるため、筆者は、大事な日の写真や、人物やペットの写真を撮るときによくこのモードを使っている。これはプロの写真家が「ボケ」と呼ぶ効果で、背景と前景の間にコントラストを生み出すことで、被写体を際立たせるテクニックだ。このモードで撮影するには、カメラ画面の下にあるオプションをスライドさせて「ポートレート」を選び、被写体をタップして、ポートレートボックスと照明効果の表示が黄色になるの待ってから撮影すればいい。

 iPhoneは、普通のデジタル一眼レフのようにレンズの絞りとフォーカスを調整してボケを作るのではなく、ソフトウェアを使ってこの効果を模倣している。それでも、できあがった写真は印象的で、ほとんどの人はその違いに気づかないだろう。この機能を使うと被写体の輪郭はシャープになるが、手足や髪の毛が想定外にぼやけることもある。ただしできあがった写真は本物に近いものになっており、デジタル一眼レフで同じ効果を出す時のような手間をかけずにプロっぽい写真を撮りたい人にはとても便利だ。

 このモードのもう1つの利点は、撮影後でもライティングや、ピントを合わせる場所や、ボケの強さを修正できることだろう。写真を編集するには、写真右下のスライダーメニューにある左端のfアイコンをタップすればいい。これで、写真をタップしてピントを合わせる場所を変えられるようになる。

 被写体のライティングを調整するには、左上の六角形のアイコンをタップし、写真の下のスライダーオプションでそれぞれの照明効果による変化をプレビューしながら、効果の強さを調整する。また、写真左上のfのアイコンをタップすると、ボケの強弱を変更できる。

グループ写真には「Live Photos」を使おう

 ポートレートモードの最大の弱点は、ピントを固定するために、被写体がある程度静止しているものでなければならないことだ。ペットや小さな子供たちの写真を撮ろうとしたことがある人なら、それがそう簡単なことでないのはご存じだろう。筆者は、動きやすい被写体や、大人数のグループ写真を撮るときには「Live Photos」機能を使うようにしている。iPhoneのデフォルトの写真モードでは、画面右上の同心円状に波紋が広がっているようなアイコンでこのオプションを選択できる。この波紋のアイコンをタップして、「LIVE」という文字が表示されたら、この機能で撮影できる状態になる。

 Live Photosで撮影すると、シャッターを押す前後の約1.5秒間の映像が自動的にキャプチャーされ、撮影するごとに3秒分のコマ割りされた映像が保存される。その写真は、カメラロールでは通常の写真と同じように表示されるが、それを長押しすると前後の映像が確認できる。

Live Photosのスクリーンショット 提供:Vanessa Hand Orellana
※クリックすると拡大画像が見られます

 Live Photosを使えば、選択されているキー写真が今ひとつで、まばたきをしている人がいたり、子どもが雪の中に顔を突っ込んでいたりした場合でも、時間を巻き戻したり進めたりして、もっといい瞬間を選ぶことができる。これを行うには、右下の編集アイコンをタップして、左下の「Live」を選択する。前後の映像が表示されるので、もっと見栄えがいいショットを選んで、「キー写真に設定」を選択すればいい。

 注意が必要なのは、最初に選ばれていたフレームは、3秒間の映像の他のコマよりも解像度が高くなっており、別のコマを選択すると画質が少し落ちてしまうことだ。しかしこれは、以前なら使い物にならなかった写真を生かすためのトレードオフだと考えるべきだろう。

逆光を生かす

 ポートレートモードでもLive Photosでも、写真の善し悪しはライティングによって決まる。筆者は以前から、写真を撮影するには朝方か夕方がいいということはよく知っていた。これは、光が柔らかいため被写体が美しく見え、影もあまり濃くならないからだ。しかし、自称iPhoneフォトグラファーである筆者は、数年前まで、自分がこのゴールデンアワーを十分に活用できていなかったことに気づかなかった。

 一般には、夕日のような明るい光源の前に被写体を置くのはあまりよくないとされている。神秘的な雰囲気や芸術的な表現を狙うのであれば別だが、かわいい孫の顔を祖母に見せて喜ばせたいなら、逆光で撮影するのは最高のアプローチとは言い難い。このため筆者は、撮られる人がその瞬間まぶしく感じることが分かっていても、被写体に夕日に顔を向けさせて撮影していた。その方法でうまくいくこともあったが、時には光が強すぎて、いろんなアラが目立ってしまうこともあった。

 今では、雲量がない場合は、その基本的なルールを破って、太陽の前に被写体を置くという完全に逆のことをやっている。これはiPhoneのカメラが大幅に進化し、背景が明るくても、補正されて被写体が明るく写るようになったからだ。逆光は被写体の周りに後光のような効果を生み出し、顔の特徴を和らげ、ショット全体により魅力的で、幻想的な印象を与えてくれる。

三脚を使ってグループ写真に自分も写る

 自分が写真に写るつもりがないなら、この部分は読まなくても差し支えない。しかし、自分も一緒に写りたいのであれば、三脚とタイマーは絶対に必要だ。もちろん、ヘアゴムとフェンスの支柱を使って工夫することもできるのだが(ピンチの時に実際にやったことがある)、20ドル(約3000円)払ってしっかりした三脚を買っておけば悩まずに済む。

 三脚をセットしたら、自分以外の全員をフレームに入れて被写体をタッチし、フォーカスボックスが黄色に変わって、画面に「AE/AFロック」と表示されたのを確認する。その後、画面上部の中央、前面カメラのすぐ下(横向きに持っている場合は中央左)にある矢印をタップする。すると、画面の反対側にいくつかのアイコンが表示されるはずだ。

 それを左(撮影の向きによっては下)にスライドさせてタイマーアイコンを探し、そのアイコンをタップして、自分がどれくらいの速さで移動できるかを考えて、タイマーをセットする。あとは、シャッターを押して自分の位置に着くだけだ。撮影前には、カウントダウンの代わりにカメラのフラッシュが光る。デフォルトの写真モードであれば、そこで10枚の写真がバースト撮影されて、その中から一番いいものを選ぶことになる。ポートレートモードではもっと条件が厳しく、撮れるショットは1枚だけなので、いい写真が撮れるか、自分の息が切れるまで、三脚と他の人たちの間を行ったり来たりしなければならないかもしれない。

 スマートフォンの機種を変更してもいいなら、三脚はそもそも必要ないかもしれない。「Pixel 9」の「一緒に写る」機能を使えば、拡張現実(AR)技術とAIを使って画像を合成できるため、別々に撮った写真を後から1枚のグループ写真にまとめることができる。

Apple Watchをシャッターリモコンに

 汗をかきたくないなら、シャッターリモコンを使うことも考えた方がいいだろう。大抵の三脚にはリモコンが付属しているのだが、ペアリングが面倒な上に、筆者はいつもこのリモコンを無くしてしまう。もちろん、筆者のようなものを無くすタイプではない人もいるだろうが、筆者は「Apple Watch」をリモコンの代わりに使っている。

 撮影の設定を終えたら、悠々と歩いて他の人たちと一緒に並び、Apple Watchで「カメラリモート」アプリを起動するのだ。このアプリにはiPhoneの画面に表示されているものがそのまま映るので、手首を見れば自分がきちんとフレームに収まっているかどうかを確認でき、その画面でピントを合わせる場所を修正することさえできる。デフォルトではシャッターボタンを押してから3秒後に撮影されるようになっているので、手首を下げてポーズをとるだけの時間は十分にあるはずだ。

おまけ:子どもを撮りたい親へ、技術とは無関係のコツ

 先ほども書いたとおり、小さな子供やペットを撮影するには超人的な忍耐力が要る。小道具や賄賂を用意していない限り、子どもやペットがこちらに協力してくれることはほとんどないし、いつ突然泣き出したり、ぐずり始めたりするかも分からない。

 一番いい小道具は、ワゴンやベンチのような被写体の動きを制限できるものだが、それでも対象が動くのを止められるとは限らない。うまく撮るコツは、カメラに向かって投げキッスをさせたり、きょうだいを抱きしめさせたりするなどして、何かやることを与えることだ。また、すべての対策が失敗したときのために、キャンディやペットのお気に入りのおやつをポケットに忍ばせておくこと。チョコレート菓子の「M&M’S」は、目立たないし、撮影の合間に食べられるので、子供への賄賂として最適だ。

 しかし最も重要なのは、子どものパンチを避けられるように心構えをしておくことだろう。すべてのヒントを実践しても、予想外のことは起こる。例えば、天気が予想と違ったり、ワインのシミがあったり、家族ドラマが展開されたりして完璧なショットは撮れないかもしれない。そんなときは、「Photoshop」の扱いをマスターするか、混沌とした状況を受け入れて楽しみ、まったく完璧ではないその瞬間をクリスマスカードに生かすしかないだろう。

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この記事は海外Ziff Davis発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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