SpaceXは日本時間11月20日、次世代ロケット「Starship」(スターシップ)の6回目となる試験打ち上げを実施した。上段となる宇宙船部分は宇宙空間での飛行を経て、インド洋への垂直着水を果たした。
なお、前回は成功した第1段「スーパーヘビー」の「箸でキャッチ」は、条件が整わなかったとして見送られた。ただし、第1段もメキシコ湾上で安定した垂直着水を果たした。
今回、第1段と第2段のそれぞれが、非常に安定して垂直着水している様子がライブ配信された。
スターシップは、第1段と第2段の両方を完全に再使用することで、宇宙への輸送コストの大幅削減を狙っている。今回の安定した着水成功で、その構想を実現できる可能性が高まった格好だ。
このほか、今回の試験では、軌道上でのラプターエンジンの再始動も試験した。これは、将来の実運用で地球軌道を離脱し、月や火星に向かうための「デオービット・バーン」を実証するものだ。
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スターシップは100人乗りにも対応する設計の超大型宇宙船で、第1段ブースターのスーパーヘビーと組み合わせた全長は120mを超える。
アポロ以来の有人月面探査計画「アルテミス」では月着陸船に選定されており、最終的にはStarshipで火星に人類を送ることもめざす。人類の活動領域が本格的に地球外に広がり、SFで描かれた未来への扉が開かれる。
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