ソフトバンクは11月8日、2025年3月期 第2四半期決算を発表。上期としての売上高は3兆1521億円、純利益は3239億円と、ともに前年同期比7%増、全セグメントで増収増益となった。上期で過去最高の売り上げで、初めて3兆円を超えた。
ソフトバンク 代表取締役 社長執行役員 兼 CEOを務める宮川潤一氏は、「コンシューマーの増益基調の継続、LINEの諸問題が落ち着き、赤字だった『PayPay』の黒字転換など、頭を悩ませていた問題が1つずつ解決した。特にファイナンス事業は(通期営業利益の進捗率が)453%と、期初の予想を大きく上回った」と話す。
PayPay関連が2四半期連続で営業黒字を達成、法人向けエンタープライズ事業は上期で売上高4458億円と通期1兆円に迫り、どの事業も大変順調と説明。伴って通期業績予想の売上高を2%、純利益を2%、売上高を6%に上方修正することを明かした。
また、NTTドコモはオンライン専用ブランド「ahamo」において、10月から月間利用可能データ量を30GBに増量。ソフトバンクを含む各社がこの動きに続いて30GBプランを強化したことについて宮川氏は、「(ソフトバンクとしては)11月1日から『ワイモバイル』『LINEMO』の料金を刷新して競争力を維持した。動くか動かないか迷ったが、このような動きが1社でもあると対抗せざるを得ず、耐え切れなくって追いかけた」と、判断を迷ったことを明かす。
その理由として、「元気のいい会社がある間は動き続けるとはいえ、行き過ぎた値下げには疑問を感じる。さまざまなモノが値上げするなか、通信料だけが下がり続けており、多くの取引先や社員の昇給などを業界全体で考える必要がある。中長期的には物価の上昇に応じた値上げは当たり前にできるマーケットに落ち着いてほしい」(宮川氏)と続けつつ、「売られたケンカは買う主義」と締めくくった。
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