理化学研究所、東京大学、科学技術振興機構、NTT、Fixstars Amplifyは11月8日、新方式となる「光」を用いて汎用計算できる量子コンピュータの開発に世界に先駆けて成功したと発表した。
量子コンピューターの実現方式には「超伝導」「中性原子」「イオン」「シリコン」「光」などがある。このうち、GoogleやIBMなどは超伝導方式の量子コンピューターで成果を上げている。
一方、今回理研らが開発したのは、光を用いた量子コンピュータだ。極低温環境が必要な超電導方式と異なり室温で動作する点が1つ目の特徴だ。
また、原理的には他の方式よりも高速な計算が可能だ。クロック周波数を数百テラヘルツという光の周波数まで高められるためだ。さらに、光多重化技術を用い、コンパクトなセットアップで大規模計算が可能。光通信との親和性も高く、「量子コンピューター・ネットワーク」の構築も容易と考えられている。
今回開発した光量子コンピューターは、インターネットを通じてクラウドからも利用できる。今回の取り組みによって「国内量子産業の発展と国際競争力の向上に寄与できる」と理研らはコメントした。
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