ニコンは11月7日、新型ミラーレスカメラ「Z50II」を発表した。11月12日10時に予約受付を開始し、12月13日の発売を予定する。
「Z50II」は、2019年に発売した「Z50」の後継となる、エントリーモデル。APS-Cサイズセンサーを搭載した「DXフォーマット」機で、「価格が高くても長く使える良いものを購入する、本気度の高い20代男女」や、「スマホで満足できない表現欲求を持ち始めた層」をターゲットとする。
センサーの有効画素数は、Z50と同じ2088万画素。画像処理エンジンは、「Z6III」などの上位機種と同じ「EXPEED7」を採用した。これにより、フラッグシップモデル同等の、「人物」「犬」「猫」「鳥」「車」「バイク」「自転車」「列車」「飛行機」の9種の被写体検出に対応した。「被写体検出オート」や「3D-トラッキング」といった機能もあり、ZシリーズのDX機では最高のAF性能を実現したという。
また、撮影画像の雰囲気を調整できる「イメージングレシピ」や「フレキシブルカラーピクチャーコントロール」に対応する。イメージングレシピは、クリエイターなどが作成した「レシピ」をカメラにダウンロードでき、プロのカメラマンなどの画作りを取り入れることができる機能。フレキシブルカラーピクチャーコントロールは、ユーザー自身がレシピを作成し、画作りを追求できる機能だ。いずれも6月に発売した「Z6III」に搭載したもので、ZシリーズのDX機では初搭載となる。また、ボディ天面にはZシリーズで初めて「ピクチャーコントロールボタン」を設置している。
背面モニターは、チルト式を採用していた先代から変更し、3.2型のバリアングル式とした。EVFは236万ドットで、DX機では最高の1000カンデラに対応している。ファインダー倍率は0.68倍で、Z50と同じ数値となる。ボタン配置は上位機種のものを踏襲し、サブ機としての使用や、将来のステップアップに配慮している。また、グリップはZ50などより深いものとし、ホールド性を向上している。
EVFの目当てゴム部分は、先代機種よりも出っ張りを抑えた形状とし、カバンやケースから取り出しやすいコンパクトさを実現した。ただし、Z50IIでは、寸法が縦0.3ミリ、横0.5ミリ、幅6.5ミリ大きくなっており、重量も約100グラム増加している。これは、EXPEED7採用や動画性能の向上による、内部基板の増強や放熱部材の追加が理由だという。
連写性能は、標準で秒間約5コマ、拡張で秒間約11コマ。また、秒間最大約30コマをフル画素全画角で撮影できる「ハイスピードフレームキャプチャー+」や、最大1秒前まで対応する「プリキャプチャー機能」も搭載している。
エントリーユーザー向け機能としては、撮影モード「AUTO」の性能を向上。被写体シーンを解析・認識し、絞り、シャッタースピード、ISO、AF、フラッシュ制御をAIが自動最適化し設定する。これにより、とっさの場面でも設定を変更せず、すぐに撮影可能になるという。
動画性能では、5.6Kオーバーサンプリングによる4K30p記録や、N-Logに対応。USBストリーミングにも対応しており、サポートソフトウェアなしでライブ配信可能となっている。また、顔にピントが合った状態でも商品を掲げると物に自動的にピントを合わせる「商品レビューモード」を、ニコン製品で初めて搭載した。
Z50IIの希望小売価格はオープンプライス。市場想定価格は、本体のみが14万5200円、「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」のレンズキットが16万6100円、同レンズおよび「NIKKOR Z DX 50-250mm f/4.5-6.3 VR」のダブルズームキットが19万8000円、「NIKKOR Z DX 18-140mm f/3.5-6.3 VR」のレンズキットが19万9100円となる。
なお、先代モデルのZ50は、現在は受注を停止している。現時点で受け付けているオーダー分は生産し、以降は在庫限りで終売となるという。
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