仮想現実(VR)ヘッドセット購入者の多くはゲームを目的としているが、クリエイティブやトレーニング、仕事などに利用している人もいる。Appleはハイエンドの「Vision Pro」を提供しており、Metaは「Quest Pro」から、より手頃な価格の「Quest 3」などに焦点を移しているようだ。HTCが発表した999ドル(約14万円)のXRヘッドセット「VIVE Focus Vision」は、ミッドレンジの企業向け製品の空白を埋める存在となるかもしれない。
VIVE Focus Visionは、Quest 3やVision Proと同様に、現実世界の視界と仮想オブジェクトを重ねるパススルーカメラを搭載している。スタンドアロン型で、既存の「VIVE Focus 3」の改良版のように感じられる。いずれもQualcommの「Snapdragon XR2」プロセッサーを採用し、1眼あたり2448×2448ピクセルの解像度や、最大120度の視野角も同じだ。
MetaがQuest Pro以来、ヘッドセットに採用していないアイトラッキング機能も搭載している。自動で瞳孔間距離(IPD)を調整する機能もある。
ホットスワップに対応するバッテリーは最大で2時間持続する。ストレージは128GBと比較的小さいが、MicroSDカードで最大2TBまで拡張できる。
USB-Cポートは2つあり、その1つはDisplayPortに対応している。
999ドルという価格はQuest 3よりもはるかに高いが、Vision Proより安い。Quest 3はすでに多機能ヘッドセットとして優れており、価格も手頃であることを考えると、VIVE Focus Visionがゲーマーの心を掴むことは難しいかもしれないが、トレーニング用のコンパクトなPC対応ヘッドセットを探している企業や開発者にとっては、中間的な存在として役立つ可能性がある。その意味で、これは2024年内に登場するヘッドセットの中で、最も実用的でハイエンド寄りのPC対応ヘッドセットと言えるかもしれない。
VIVE Focus Visionこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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