米食品医薬品局(FDA)は米国時間9月12日、Appleが「AirPods Pro 2」に搭載予定の補聴器機能を正式に承認した。FDAの機器・放射線衛生センター長代理のMichelle Tarver氏は発表の中で、「軽~中等度の難聴を自覚する成人に対する聴覚支援の手に入れやすさ、アクセシビリティー、受け入れやすさ」を向上させるものだと述べた。
Appleは9月9日に開催した「It’s Glowtime.」イベントで複数の健康関連の機能を発表しており、その1つが、AirPods Pro 2を市販の補聴器として機能させるものだ。
補聴器機能を利用するには、「iPhone」で約5分間の短いテストを受け、軽~中等度の難聴かどうかを判断する必要がある。難聴であることが判明した場合、「音声、メディア、通話を聞き取りやすくする」ために補聴器機能を有効にするよう促されるという。
すべてのデータは「ヘルスケア」アプリに保存される。医療専門家によって作成されたオージオグラムを使って、この機能を設定することも可能だ。
今回の承認は大きな進歩だ。FDAの発表によると、「米国人の成人3000万人以上がある程度の難聴を訴えている」という。また、医療用補聴器を入手するための費用も、今回の承認を重要なものにしている。米国では保険未加入の場合、補聴器を購入するのに数千ドル(数十万円)かかることもある。
それに比べ、AirPods Pro 2は両耳で249ドル(日本では税込3万9800円)のため、はるかに安価な選択肢だ。患者はもう、多くの困難を乗り越える必要はなくなる。
補聴器機能は今秋、米国、ドイツ、日本など100を超える国と地域で、ソフトウェアアップデートによって提供される予定だ。FDAによると、AirPods 2は米国で「初の市販補聴ソフトウェアデバイス」になるという。
FDA Authorizes First Over-the-Counter Hearing Aid Softwareこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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