積水ハウス、赤坂に共創拠点--スタートアップと「この指とまれ」で協業推進

 木材で作った「InnoCom Square」のロゴ。廃材や使えなくなった端材などを再利用して作成したという。
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 木材で作った「InnoCom Square」のロゴ。廃材や使えなくなった端材などを再利用して作成したという。

 積水ハウスと積水ハウス イノベーション&コミュニケーションは8月26日、東京都港区赤坂にオープンイノベーション施設「InnoCom Square(イノコム・スクエア)」を開設した。スタートアップらとのオープンイノベーションを推進するとともに、人材育成の場としても機能する。開設は9月5日。

ゲストを迎える「おもてなしエリア」 ゲストを迎える「おもてなしエリア」
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 InnoCom Squareは、東京都港区赤坂2丁目4-6 赤坂グリーンクロス内に位置する。882.45平方メートルの広さを持ち、ミーティングなどができる「おもてなしエリア」やイベントなどが開催できる「オープンエリア」のほか、会議室などを設ける。

 積水ハウスのR&D部門と事業部門「プラットフォームハウス推進部」のスタッフ50~60名が常駐するほか、他社やスタートアップなどオープンイノベーションを推進する際、集まれる場として提供していくとのこと。有料で貸し出すような仕組みは現在考えていないという。

 積水ハウス イノベーション&コミュニケーション 代表取締役の辰井伸洋氏は「技術的な事に関する問い合わせは、InnoCom Squareでワンストップで受けられることがメリット。こちらに来ていただければ、私たちがハブとなり、必要な人材、技術の有識者などを紹介できる」と役割を説明した。

 施設の開設に先駆けて4月には、コーポレート・ベンチャー・キャピタル・ファンド「積水ハウス投資事業有限責任組合」の設立も発表しており、すでに「Atomis」「log build」「RePlayce」の3社に出資しているとのこと。「出資した3社は、ベンチャーキャピタル(VC)からのご紹介や金融機関と協議を重ね、500社近くの企業から絞り込んだもの。事業に対して一緒にシナジーを生み出せないかと私たちからお声がけした。今後はこうしたお声がけとともに、『この指とまれ』的に、スタートアップ企業からソリューションを提案する『リバースピッチ』でも共創相手を募っていきたい」(辰井氏)とした。

 オープンイノベーションの場と位置づける一方で、InnoCom Squareでは人材育成の場としての顔も持つ。「経営環境が大きく変わり、今であれば生成AIに関するエンジニアの育成をしていく必要がある。こういった人材育成はどの会社もまだ着手しきれているわけではない。こうした人材育成の準備を整え、社内に必要な人材を多く配していこうと考えている。少し前にデータサイエンティストという言葉が流行ったが、単なるデータサイエンティストを育成するつもりはなく、ビジネスがわかるデータサイエンティストを育てていきたい」(辰井氏)と今後を方針を示した。

 積水ハウス イノベーション&コミュニケーションは2月に設立した積水ハウスのグループ会社。辰井氏は「オープンイノベーションをしっかり推進していくためのエンジンであり、積水ハウスグループのハブのような役割を果たす。自社内の技術、人材、顧客基盤だけを活用するのではなく、広く外の技術や人材と協力しながらオープンイノベーションを進めていきたい」とした。

プレスリリース
積水ハウスイノベーション&コミュニケーション
InnoCom Square(2024年秋公開予定)

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