Qualcommの最新チップは、スマートフォンの中でも特に安価な機種に5G接続を標準搭載することを目指すもので、99ドル(約1万5000円)未満のスマートフォンに40Wの高速有線充電とゲーム向け機能を搭載できるとうたっている。
同社が米国時間7月30日に発表した「Snapdragon 4s Gen 2」はこうした低価格帯のスマートフォンを対象としており、まず小米科技(シャオミ)などのメーカーに採用され、2024年末までに最初のデバイスが発表される見込みだ。
「この新たなプラットフォームにより、99ドル未満のギガビット5Gスマートフォンが実現する」と、Qualcommで製品マーケティングを担当するCarina Affinito氏は事前説明の中で述べた。
同社が提供する他の「s」チップと同様、Snapdragon 4s Gen 2は2023年の「Snapdragon 4 Gen 2」よりもやや下位のスマートフォンを対象としている。「Snapdragon 4 Gen 1」はほぼ同等の位置づけで、Motorolaの200ドル(約3万1000円)のスマートフォン「moto g 5G」に搭載されている。4s Gen 2はスマートフォンメーカーにとって、低価格デバイス向けの新機能を備えた新たな選択肢となる。
一方、サムスンやTCLは、200ドル以下の5G対応スマートフォン(「Galaxy A15 5G」など)に、競合するMediaTekのプロセッサーを採用することが多い。TCLの「50」シリーズの5Gスマートフォンはさらに安価で、例えば「TCL 50 XE 5G」は99.99ドル(約1万5000円)、「TCL 50 XL 5G」は159.99ドル(約2万5000円)だが、低価格を実現するために特定の米通信事業者にロックされていることが多い。
2024年に発売される他の150ドル(約2万3000円)以下のスマートフォンの多くは、5G接続機能を備えていない。4s Gen 2のようなチップセットがこうした低価格帯のスマートフォン向けに提供されることで、5Gネットワークの高速性と広帯域幅を、予算の少ないスマートフォンユーザーにも提供できるようになる可能性がある。
Qualcommのプレスリリースこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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