ASUS JAPANは6月3日、2024年の国内発売PCの夏秋モデルとして、「Zenbook S 16 UM5606」「Vivobook S 15 S5507QA10」などの「Copilot+ PC」10モデルを発表した。
いずれも次世代AI機能に対応したCPUを搭載するノートPCとゲーミングノートPCとなる。7月中旬以降、国内で順次発売する。
Copilot+ PCは、マイクロソフトが5月に発表したAI向けPCの新カテゴリー。毎秒1兆回の演算処理濃能力となるTOPS(Trillion Operations Per Second)が40以上のNPU(Neural Processing Unit)、1日以上のバッテリー駆動、16GBのRAM、256GB以上のストレージが要件となる。
AMDの「Ryzen AI 300」シリーズプロセッサーや、クアルコムの「Snadpragon X Elite」「Snapdragon X Plus」、インテルの「Lunar Lake」など、対応するチップセットの搭載が必要だ。
ASUSはマイクロソフトの発表に合わせて5月、Copilot+ PCとして「Vivobook S 15 S5507QA」を発表していた。今回の発表でCopilot+ PCのラインアップを大幅に追加したことになる。
また、6月3日のASUS JAPANの一連の発表は、台湾のASUSTeK Computerが「COMPUTEX TAIPEI 2024」の開催前日に実施した、2024 ASUS LAUNCH EVENTに合わせたもの。グローバルでの情報解禁後、国内向けモデルを即座に発表した形だ。
プレミアムモデルの「Zenbook」シリーズのCopilot+ PCとして展開するZenbook S 16 UM5606は、「ズーマニアグレイ」「スカンジナビアホワイト」の2色を展開する。
Ryzen AI 300シリーズの最新プロセッサーで、最大50TOPSのNPUと、GPU「Radeon 890M」を搭載する「Ryzen AI 9 HX 370」を搭載。国内では7月中旬以降に発売する。
最薄部11.9mm、約1.5kgという薄型軽量を突き詰めた16インチのノートPCで、米国軍用規格の「MIL」規格にも準拠。2色ともに、新しいハイテクセラミックハイブリッド素材となる“セラルミナム”加工を施す、耐久性と美しさを兼ね備えたモデルになるという。
タッチ対応の3K OLEDディスプレイと6基のスピーカーを備え、4割大型化したタッチパッドはジェスチャー機能を強化。左部の上下で音量を、右部で画面輝度を、上部の左右で動画の早送り・巻き戻しを操作できる。インターフェースは「Standard SD Card」「USB 3.2 Gen 2 Type-A」「HDMI 2.1」「USB4 Type-C」「Audio combo jack」を用意する。
多様なラインアップを揃える「Vivobook」シリーズからは、Ryzen AI 9 HX 370を搭載可能で約1.5kgの「Vivobook S 16 M5606」、約1.3kgの「Vivobook S 14 M5406」の2モデルを発表した。
いずれも15.9mm、最薄部は13.9mmの薄型設計で、国内は「ナチュラルブラック」のみを展開する。価格(税込)は20万円台前半になる見込みで、7月中旬以降に発売予定。7月1日からASUSの公式オンラインストア「ASUS Store」で詳細情報を掲載し、予約を受け付けるとしている。
また、5月に発表、6月18日に国内で発売するVivobook S 15 S5507QAは、AIに対応するクアルコムの最新Snapdragon搭載モデルを7月下旬頃に追加する。新しいAI機能は6月18日に提供するアップデートで利用可能になるとしている。
クリエイター向けの「ProArt」シリーズからは、7月下旬以降に3モデルを発売する。
Ryzen AI 9 HX 370の搭載モデルは、16インチの4K有機ELディスプレイを搭載する「ProArt P16 H7606」と、13.3インチの3K有機ディスプレイが360度回転する2in1コンバーチブルノートPCの「ProArt PX13 HN7306」、計2モデル。
両モデルともにエヌビディアのGPU「GeForce RTX 4070 Laptop」を搭載可能。「ProArt Creator Hub」「ASUS DialPad」といったクリエイター向け機能にも対応する。
また、クアルコムの最新の「Snapdragon X」シリーズを搭載するキーボードの脱着が可能なデタッチャブル2in1ノートPCとして、「ProArt PZ13 HT5306」も用意する。
3K有機ELディスプレイを搭載し、本体のみの薄さは9.0mm、軽さは約880g。MIL規格に準拠、IP52の防じん・防滴と、外出先でも利用しやすいモデルになるという。
3モデルともにデイスプレイはタッチ対応の16対10で、カラーは「ナノブラック」のみ。P16 H7606は1899米ドルから、PX13 HN7306は1699米ドルからとなる見込み。また、PZ13 HT5306は2024年の7月以降の発売となる予定だ。
ゲーミングPCとしてもCopilot+ PCを展開していく。耐久性を特徴とした「ASUS TUF Gaming」シリーズから、「ASUS TUF Gaming A16 FA608」と、1.69cm、1.46kgでシリーズ最小モデルとなる「ASUS TUF Gaming A14 FA401」を展開する。
いずれも「イェーガーグレー」単色となり、Ryzen AI 9 HX 370、16対10の2.5Kディスプレイを搭載。また、TUF Gaming A16 FA608はGeForce RTX 4070 Laptopを、TUF Gaming A14 FA401はGeForce RTX 4060 Laptopを搭載できる。国内での発売は8月以降を予定する。
ゲーミングブランド「ROG」のCopilot+ PCとしては、ゲームに対応しながらも高性能かつ薄さと軽さを追求した「ROG Zephyrus」(アールオージー ゼフィルス)シリーズから、16インチの「ROG Zephyrus G16 GA605」を用意する。
Ryzen AI 9 HX 370を搭載し、GeForce RTX 4070 Laptopを搭載可能。CPUは31TOPS、NPUは50TOPS、GPUは最大321TOPSになるという。
底面側で吸気と排気を完結させて効率よく冷却するROGインテリジェントクーリングシステムも搭載し、「エクリプスグレー」「プラチナホワイト」の2色を8月以降に発売する。
取材協力:ASUS JAPAN
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