三井不動産とMIXIは4月、収容客数1万人規模の大型多目的アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY」(ららアリーナ 東京ベイ)が完成したことを発表。5月29日には、開業を記念したお披露目イベントを実施した。
LaLa arena TOKYO-BAYは、収容人数が1万人となる大型多目的アリーナ。三井不動産とMIXIの共同事業となり、三井不動産が14.9%、MIXIが85.1%を保有する合弁会社「株式会社TOKYO-BAY アリーナマネジメント」が保有、運営する。
東京駅から約20kmのJR南船橋駅から徒歩6分で、日本のバスケットボールリーグ「B.LEAGUE」に所属するMIXI傘下の「千葉ジェッツふなばし」が、2024~2025シーズンからホームアリーナとして利用する。
内装は、千葉ジェッツのチーム名由来でもあるジェット機などから、テーマに空港を採用。外観デザインには、船の航跡とジェット気流をイメージした有孔アルミパネルで躍動感を演出している。
アリーナ空間は1~4階のフロア構成で、すり鉢型のボウルデザインとなる。スポーツや音楽コンサートなど、選手・演者と客席の距離が近く感じられることを目指した。1階は「センターステージ」「エンドステージ」の2パターンを利用できる可動席で、スポーツ・音楽コンサートの双方の機能を満たすことが可能だ。
すでにこけら落としとなる7月6・7日の「Mr.Children tour 2024 miss you arena tour」のほか、「真夏の氷上祭典 THE ICE 2024」「Ado JAPAN TOUR 2024『モナ・リザの横顔』」など、さまざまなイベントが予定されている。
また、LaLa arena TOKYO-BAY周辺には、「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」「vivit南船橋」といった三井不動産グループの商業施設や、「IKEA Tokyo-Bay」などが隣接。中でも三井不動産グループの商業施設とは連動企画などを実施し、「イベント前後の商業施設での買い物や食事など、アリーナへの来場者が1日中南船橋エリアで楽しめる」(三井不動産 執行役員 商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部副本部長 兼 リージョナル事業部長 肥田雅和氏)環境を提供するという。
三井不動産 常務執行役員 商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部長を務める若林瑞穂氏は、「コロナ禍を経てスポーツをはじめとするリアルの価値の強さが再認識された。デジタル化が進めば進むほど、デジタルでは得られない感動体験や五感で感じるリアル体験に、より高い付加価値が生まれる時代となった。三井不動産グループとして初のアリーナ事業となるが、グループ商業施設のフラッグシップであるららぽーとTOKYO-BAYとの連携施策を一層強化し、スポーツ・エンターテインメントを生かしたまちづくりを進めたい」と話した。
MIXI 代表取締役社長を務める木村弘毅氏は、Bリーグを1回、天皇杯を5回、また日本のチームとして初となった2024年3月の東アジアスーパーリーグ(EASL)の優勝など、千葉ジェッツが競合クラブとして着実に成長していることを紹介。
一方MIXIとしても、「モンスターストライク」をはじめとするモバイルゲームなどのデジタルエンタテインメント事業や、オフラインイベントやeスポーツ大会などのリアルとデジタルを融合させたエンタテインメント体験の創出といった実績を紹介する。
「専用ホームアリーナの建設は、千葉ジェッツのさらなる成長と、地域社会への貢献に向けた大きな一歩。ソフトとハードの融合による新しい体験を創出し、より豊かなコミュニケーションを創造する」(木村氏)と語った。
イベント後半では、三井不動産 代表取締役社長の植田俊氏、船橋市長の松戸徹氏、日本バスケットボール協会 会長 三屋裕子氏などが登場。一般の来場者が見守る中、テープカットセレモニーが実施された。
B.LEAGUEは、クラブ・アリーナを軸とした地域の発展を通じて「バスケで日本を元気に」を実現すべく、2026~2027シーズンからトップリーグを現行の「B1」から「B.LEAGUE PREMIER」に変更。参戦できるクラブライセンスの基準も、「平均4000名以上」「売上高12億円以上」「B.LEAGUE PREMIER基準のアリーナ必要日数の確保」などに変更し、“夢のアリーナ”を増やすことを目指している。
日本バスケットボール協会 副会長を務める島田慎二氏は、「夢のアリーナを全国に展開しようということでこの5年を進めてきた。沖縄、群馬、佐賀に次ぐ4番目の夢のアリーナが、新たに船橋に誕生することになる」と補足した。
またイベントでは、LaLa arenaをホームアリーナとして使用する千葉ジェッツの所属選手も登場。前日に4年契約更新を発表した富樫勇樹選手は、「これだけのアリーナでプレイできることは、バスケ選手としてこれ以上にない幸せなことで、1日でも早くプレイしたい。(昨シーズンまでホームアリーナだった)船橋アリーナと合わせてもう少しで、出身の新潟より在籍(期間)が長くなる。(1万人を)満員にすることは簡単ではなく、今まで以上に魅力のあるチームになる必要があるが、これからも思い出をみなさんと一緒に作っていきたい」と話す。
お披露目イベントの同日に2年契約更新を発表した、千葉県船橋市出身の原修太選手は、「船橋アリーナという5000人の会場を常に満員にしてきたことが(LaLa arenaが生まれた)きっかけとなった。ファンやフロントスタッフのおかげで感謝しつつも、船橋アリーナよりも素晴らしいアリーナにしたい。1万人のファンを満足させるプレーを見せて、千葉県民だけでなく、県外からも千葉を応援したくなるようなチームにする。千葉ジェッツファンの生活の一部にできるような空間、プレーを見せていきたい」と語った。
同様に同日に契約更新を発表した、来シーズンでプロ2年目を迎える金近廉選手は、数日前に沖縄でプレーオフを戦った「琉球ゴールデンキングス」のホームアリーナ「沖縄アリーナ」(収容人数約1万人)などを引き合いに出し、「(収容人数も来場者数も多いホームアリーナでの試合は)アウェイのチームからするとだいぶしんどい。そういうホームコートを千葉ジェッツも作れたら、試合の勝ち負けにも大きく関わってくる。一緒になって戦ってほしいし、そのために魅力のあるチームになりたい」と話した。
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