キリンホールディングスは5月20日、電気の力で減塩食品の塩味やうま味を増強する食器型デバイス「エレキソルト スプーン」の、予約抽選販売を開始したと発表した。
エレキソルト スプーンは、減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形の技術を搭載した食器型デバイスで、キリンホールディングスと、明治大学 総合数理学部先端メディアサイエンス学科 宮下芳明研究室とが、共同研究によって開発したもの。スプーンの柄にあるスイッチで電源を入れ、4段階のうち好みの強度を選択し、通常のスプーンと同様に使用する。なお、味の感じ方には個人差があるとしている。
キリンホールディングスは開発の背景として、20歳以上の日本人が1日当たりに摂取する食塩量が10.1グラムと、WHO(世界保健機関)が掲げる食塩摂取推奨量5.0グラムと比較すると非常に多いことを挙げる。
また同社が実施した調査によると、塩分を控えた食事を行っている、または行う意思がある人のうち、約6割が減塩食に課題を感じ、その内の約8割が味に対する不満を抱えている。このことから、塩味を増強し、減塩食をおいしく続けることができれば、栄養課題の改善につなげられると考えたという。
エレキソルト スプーンの予約応募期間は、公式オンラインストア経由で、5月20日~6月2日まで。価格は1万9800円(税込)で、初回は200台限定となるが、6月からはハンズの一部店舗でも数量限定で販売する。
キリンホールディングスは今後の展開として、スプーン以外の食器類への展開や、減塩食メニューの開発提案を進めると共に、企業や自治体とも連携し、エレキソルトの活用シーンや市場の拡大を図っていくとしている。
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