キリンホールディングス(キリン)は9月7日、減塩食品の塩味を約1.5倍に増強させる独自の電流波形を用いた、スプーン、椀型のデバイス「エレキソルト」を開発したと発表した。2023年の発売を目指す。
キリンは2019年から、人体に影響しないごく微弱な電流を用いて疑似的に食品の味の感じ方を変化させる「電気味覚」の技術の活用について、明治大学 宮下芳明研究室と共同研究をしてきた。
その研究成果として、減塩食の味わいを増強させる独自の電流波形を開発。また、減塩の経験がある人を対象にした臨床試験で、減塩食を食べたときに感じる塩味が約1.5倍程度に増強されることを世界で初めて確認したという。
エレキソルトは、キリンが減塩中の人を対象に「薄味ではなく濃い味で食べたいもの」について調査した結果、1位がラーメン、2位がみそ汁となったことから、ラーメンや汁物に適したスプーンと椀を開発したという。
いずれも、側面に搭載されているスイッチで電源を入れて好みの強度(4段階)を選択した後、通常の食器と同じように使用する。手で触れることで、微弱な電流が食品に流れて効果を発揮する。
また、9月からはエレキソルトデバイスを用いた実証実験を開始する。減塩専門店「無塩ドットコム」を運営するノルト、レシピ情報などを手がけるオレンジページと共同で、製品の満足度を評価するとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方