Adobeは米国時間3月26日、ブランドや大企業によるアセットの作成と管理を支援する、一連の生成AIツールを発表した。目玉である「GenStudio」は、コンテンツに必要なすべてのものを1カ所に統合した、AIファーストのアプリケーションだ。GenStudioでは、コンテンツの作成、ブランドのアセットへのアクセス、キャンペーンの表示と追跡、キャンペーンパフォーマンスの評価などができる。
GenStudio全体を通して、AIがそれらの作業を支援してくれる。例えば、コンテンツ制作を容易にするために、Adobeの生成AIツールスイート「Adobe Firefly」を使って、画像を検索してそのバリエーションを生成できる。
Adobe Summitで発表された別の新機能である「Custom Models」は、大企業によるモデルのトレーニングとカスタマイズを可能にするものだ。例えば、生成されるすべてのコンテンツがブランドに沿ったものになるように、ブランド独自のアセットによってAdobe Fireflyを微調整できる。
「生成AIは、ブランドとその顧客の間の関係を根本的に変えることを可能にする。ビジネスリーダーに転換期を与えて、新しいデジタルエクスペリエンスを提供しつつ、収益性の高い成長を促進できるようにする」と、Adobeのデジタルエクスペリエンス事業担当プレジデントを務めるAnil Chakravarthy氏は述べた。
企業はブランドに沿ったコンテンツが生成されるという安心感を持ちながら、マーケティングアセットのさまざまなバリエーションを生成することも可能だ。生成コンテンツがブランドに沿っていない場合は、GenStudioが問題を解消するための提案を行う。
生成AIは、分析においてもブランドを支援できる。GenStudioは、フィードバックループを使用して、どのアセットやキャンペーンが最大の効果を上げているかを把握し、洞察を提供する。
Adobeは、新しい「Adobe Experience Platform AI Assistant」も発表し、技術的な質問への回答や特定のタスクの自動化が可能なチャットボットを「Adobe Experience Platform」に追加した。このAIアシスタントは、大規模言語モデル(LLM)とAdobeの製品知識をベースに実現されており、「顧客データ、キャンペーン、オーディエンス、ビジネス目標に基づく独自の洞察を、ブランドの安全性を確保し、プライバシーを第一に考えた形で」提供すると、同社は述べた。
Adobeのコンテンツ管理システムである「Adobe Experience Manager (AEM) Sites」など、他のアプリケーションにも生成AIが追加された。AEM Sitesの新しい生成機能によって、ブランドは1つのアセットを元に、異なるオーディエンスに対して最も訴求効果が高くなるように、さまざまなバリエーションを生成できる。Adobeによると、例えば1つのウェブページを元に、ターゲットオーディエンスに合わせて文章をパーソナライズした複数のバリエーションを生成できるという。
このほか、「Adobe Journey Optimizer」の新機能、新しいエンタープライズアプリケーション「Adobe Journey Optimizer B2B Edition」、「Adobe Experience Platform」と「Adobe Journey Optimizer」の統合された実験機能などが発表された。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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