パナソニックは3月26日、集合住宅用「冷凍・冷蔵宅配ボックス」の受注販売を開始する。要冷凍品、要冷蔵品の非対面受け渡しを実現する。発売開始は4月1日。
冷凍・冷蔵宅配ボックスは、ユニット仕様の宅配ボックスで、制御ユニット、冷凍ボックスユニット、冷蔵ボックスユニットで構成し、規模やスペース、ニーズに応じて組み合わせが可能。集合住宅で利用されているインターホンや非接触キーシステムとの連携ができ、各住居への着荷通知もできる。
保守サービスを付帯しており、滞留荷物発生時には関係者に通知し、保管期限内の受け取りをサポート。長期間の滞留や異常が検知された際には、遠隔操作により解錠も可能だ。
冷凍、冷蔵品の宅配需要は、共働き世帯の増加に伴う家事の時短傾向や、冷凍食品の利用によるフードロス削減、ふるさと納税の利用拡大による返礼品などの影響で、今後も高まることが予想される。しかし、冷凍・冷蔵品は温度管理の難しさから対面渡しの運用が原則となっており、再配達率を下げられない要因の一つに数えられる。
パナソニックでは、「2024年問題」によりドライバーの労働生産性の低下が懸念される中、物流、運送業界の負担軽減を目標として今回の新製品を開発。開発にあたっては、約2年間の実証実験を行い、複数の配送業者や不動産会社の協力の下、機器の評価や運用上の課題を確認しながら、要冷品の置き配ソリューションを追求してきたという。
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