バンダイナムコエンターテインメントは3月5日、同社が展開している「アイドルマスター」シリーズの完全新作となる、スマートフォン向けアプリゲーム「学園アイドルマスター」(学マス)を発表。作品概要などを公開した。2024年春リリース予定で、3月5日からApp Store、 Google Playにて事前登録を開始する。
本作は、アイドル養成学校「初星学園」を舞台に、プレーヤーがプロデューサーとしてアイドル候補生たちをプロデュースする、“歌とダンスが上手くなるアイドル育成シミュレーション”と題したアプリゲームとなっている。発表にあわせてタイトルロゴとブランドロゴが公開。2羽のハチドリで星を描いているブランドロゴには、「プロデューサーとアイドル2人で、トップアイドルを目指す」という意味が込められているという。
プレイヤーは初星学園に入学し、プロデューサーとして活動。学園生活のなかで、レッスンや授業を通してアイドルの能力(ボーカル、ダンス、ビジュアル)を成長させていく。また、育成度合いに応じてライブシーンが変化するのも特徴。アイドルとの関係や、アイドルの能力も繰り返しプロデュースをする度に良くなっていき、アイドル1人1人の成長を体感できる内容としている。
初星学園の学園長である「十王邦夫」、さらに学園生活をサポートしてくれる「根緒亜紗里」先生のイラストとキャストも公開。第1弾PV冒頭シーンでは学園長のセリフも収録されている。
登場するアイドルは全9名となっており、その一部である「花海咲季」「月村手毬」「藤田ことね」の詳細やキャストも公開。残る6名のキャストについては、後日「初星学園HR(ホームルーム)」配信で、1名ずつ詳細を発表していく予定としている。
本作に参画するクリエーター陣も公開。キャラクター設定は、「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」などの原作者である、伏見つかさ氏が担当。シナリオチームとして伏見氏に加え、志瑞祐氏、雨宮和希氏、キャラクター原案は南野あき氏、へちま氏が担当。なお、今回詳細が公開された3人のアイドルのシナリオは伏見氏が担当しているという。
音楽におけるコンポーザー陣も公表。ミュージックレーベルは、バンダイナムコエンターテインメントのサウンドエンターテインメント事業が展開する「ASOBINOTES」となっている。
今後の展開として、3月13日から毎週水曜日19時(予定)にて、YouTube「アイドルマスターチャンネル」で「初星学園HR(ホームルーム)」と称した生配信を実施予定。毎週1人ずつ、キャストと一緒に、各アイドルの紹介や、キャストやスタッフによるこぼれ話など、「学マス」について紹介していくという。
また、「学園アイドルマスター」公式Discord β版を開設。同級生プロデューサーと名刺交換をしたり、お互いのプロデュースをサポートしながら交流できる場所にしていくという。ほかにも、CDやグッズ、ライブイベントなど様々な展開を予定している。
本作の発表にあわせて、記者説明会を実施。同作のプロデューサーを務める小美野日出文氏が説明を行った。
まず「学園アイドルマスター」のタイトルについて。“学園を舞台としたアイドルマスター”だからというストレートな理由になっているが、アイドルマスターにまだ触れたことのない方にも遊んでもらいたいという思いから、覚えやすい名前にしたいという意向を踏まえて、シンプルなものにしたという。
ゲームについては、ボーカル、ダンス、ビジュアルというアイドルマスターシリーズではおなじみの三要素について評価ポイントを定め、それが上がることで、歌やダンスや表現力が向上し、ライブシーンにおける演出にも影響(変化)がありするものとなっている。説明では、大きく分けて6段階にわかれていると語る。
アイドルマスターシリーズとしては初めて学園を舞台とした理由についても触れ、「わかりやすさ」「成長を描く」の2つをあげる。わかりやすさについては、学校という存在は親近感があり、さまざまな悩みや葛藤、そして成長を感じる時代であり場所になっているという。そしてアイドルたちに手をさしのべるプロデューサーさん(プレーヤー)が共感しやすい舞台として学校(学園)を設定したと説明する。
成長を描くということについては、今回ひとりひとりのアイドルの成長をしっかりと描きたいということで、9人のアイドルから1人のアイドルを選択してプロデュースする形になっているという。アイドルとしてはまだ未熟な卵の状態からスタートすることから、成長を描く上で学校という舞台がマッチしていると判断。アイドルだけではなく“人”としての成長も描いているとも付け加え、こうした理由から学園を舞台にしたという。
舞台の初星学園については、国内最大規模のアイドル養成学校となっており、プロデューサーは専門大学にある「プロデューサー科」に入学し、高等部の「アイドル科」に所属しているアイドルをプロデュースする設定となっている。こうした背景から、アイドルとプロデューサーは同級生ではなく、少し年上のイメージになっているという。
質疑応答のなかでは、プロデューサーの立ち位置について“先生”の案もあったことにも触れていた。小美野氏によれば、本作におけるプロデューサーは身近な存在にしたいというなかで、アイドルとの距離感について精神的と物理的な距離があることを踏まえ、“同級生”では精神的距離が近すぎるため、今までのプロデューサーとアイドルの関係が担保できないと指摘。一方で、先生では物理的な距離があるため、今までのアイドルマスターシリーズにおけるプロデューサーとアイドルの関係とあまり変わらないという。このことから専門大学の生徒として、アイドルから比べると年齢はやや上で精神的距離を担保しつつ、物理的な距離が近い存在にしたという。
本作におけるライブシーンは、ひとりのみであるという。アイドルをテーマにしたゲームコンテンツでは複数人で歌い踊るものが多いなか、本作ではその分のリソースを1人のアイドルを描くことに注力したという。3Dモデルのデータについては、1人に集約することで6万ポリゴンを割いていると説明。衣装の質感や髪の毛の表現にもこだわり、咲季については、髪の毛について2万ポリゴン以上割いているという。このように、アイドル1人を徹底的に描き、ハイクオリティの映像を提供するという。
補足として、本作ではゲーム中で流れる楽曲は、ひとりでステージに立つことからソロ音源になっているという。本作では、アイドル1人にポリゴン数を割いて描く、曲も1人のためにしっかり作っていくというところで、アイドル1人と向あうことにこだわっていると語った。
楽曲について“学校のテーマ”とした曲自体は1曲ありつつ、各自にソロ曲が用意され、今後ゲーム運営においてアップデートしていく際に追加されるのは、基本的にソロ曲が中心であるという。また今後の展開おけるリアルライブについては、計画しているという。改めて発表する予定ではあるが、今までとは違う形で実施したいという意向を示した。
発表会では、今回詳細が公開されたアイドル3人のキャストである、長月あおいさん、小鹿なおさん、飯田ヒカルさんの3人も登場。本作にまつわるトークを展開。オーディションは2021年に行われていたようで、小美野氏も含めて“やっと”という思いがあるという。
また、歌の収録では飯田さんが最初で、試行錯誤をしながらレコーディングを進めたため、一緒に作ってきたという感覚が強いという。小鹿さんは、手毬が“全力、全身全霊””焦燥感”という女の子であることから、レコーディングは一生懸命に歌いつつも「もっと必死に」という指示もあって、ふらふらになるぐらいに力を出し切って歌ったという。長月さんは、咲季が天才肌であるなか、ソロ曲が難しくスキルが追いついていないことでの苦労がありつつ、“火の玉みたいな女の子”というディレクションがあったことから、熱量の高さやアイドルに対する思いを込めて歌ったと振り返った。
特徴としてライブシーンについて、どんどんうまくなっていく表現要素を取り入れていることから、あえて成長していないバージョンの収録も行ったようで、一様に難しかったことを語っていた。
なお最後に小美野氏から、今回詳細が公開されたアイドルの“信号機”(※アイドルマスターシリーズにおける、中心的存在の3人のこと。イメージカラーが赤、青、黄の系統に由来)3人について、ライバルポジションになるアイドルがそれぞれひとりずつにいることを明かす。そして、お互いのライバルとの関係についても、楽しんでいただきたい要素だと語った。
THE IDOLM@STER TM&(C)Bandai Namco Entertainment Inc.
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