健康とフィットネスのトラッキングは現在、スマートウェアラブル機器で最も注力されている機能であり、サムスンの「Galaxy Watch」はつい先日、ある重要な新機能の導入に向けた競争における主要なハードルをクリアした。
米食品医薬品局(FDA)は今回初めて、スマートウォッチの睡眠時無呼吸検出機能を認可した。
プレスリリースによると、この機能は2024年第3四半期に米国でGalaxy Watchシリーズ向けに提供される見通しで、装着者の睡眠を10日間で2回、1回につき4時間以上モニタリングすることにより、中等度から重度の閉塞性睡眠時無呼吸症の兆候を検出できるという。
サムスンによると、このトラッキング機能の対象は、睡眠時無呼吸症と診断されていない22歳以上のユーザーとのこと。
睡眠時無呼吸症の主な症状の1つは、呼吸が難しいために血中酸素濃度が低下することだ。Galaxy Watchは、血中酸素濃度をモニタリングして、低下のパターンが現れた場合は、「Samsung Health Monitor」アプリでユーザーに通知する。このアプリは、サムスンのスマートフォンのみで利用可能だ。
サムスンによると、睡眠時無呼吸症は初期の段階では診断されにくく、治療することなく放置される場合が多いが、この機能によって「より多くの人々がこの症状の兆候を検出できるようになり、早期発見が促され、健康関連の合併症を引き起こす確率が低下する」はずだという。
睡眠時無呼吸症の検出に関しては、スマートフォンやスマートウォッチは信頼できない可能性があると医師らは警告していたが、それでも、AppleやFitbitなどのメーカー各社は、この機能を追加する試みを止めなかった。Appleも同様の機能に取り組んでいると報じられているが、FDAの承認はまだ取得していない。
サムスンはこの新機能について、いくつかの警告を添えている。これは、資格を持つ専門医による従来の診断や治療方法の代わりに使用するべきではなく、このサービスによって提供されるデータは、医師による睡眠時無呼吸症の診断を支援することを目的としたものではないという。
Galaxy Watchには、血圧モニタリング、心電図検出、不整脈通知など、多数の健康関連のトラッキング機能が搭載されており、睡眠時無呼吸検出は、これらの機能に加わることになる。
サムスンのプレスリリースこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」