パナソニックは2月1日、イタリアの空質空調メーカーINNOVA(イノーバ)と資本業務提携契約を結んだと発表した。住宅用給湯・空調・換気事業における包括的協業を推進していく。パナソニックはイノーバの発行済株式総数の40%を取得したとしている。
欧州では、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが推進されており、省エネルギーなど環境対応製品への需要が高まっている。加えて、空調機器の冷媒として使用されているフロンガスは、モントリオール議定書キガリ改正や欧州Fガス規制により、温室効果が低い冷媒への転換が不可欠とされている。
それに伴い、欧州の住宅でも既存の給湯・暖房用水配管を無駄にせず、それらを活用した給湯・空調の最適化システムや、外観や室内空間を意識したデザイン対応が求められているとのこと。
イノーバは、欧州の文化、生活様式に合致した技術・商品開発に強みを持つイノベーション企業。住宅用水循環型機器であるファンコイルユニットだけでなく、全館換気システム(全熱交換器)、一体型全館空調などをそろえ、IoT制御システムや優れたデザインによる家庭内の価値提案を得意としている。
パナソニックは欧州で、住宅用ヒートポンプ式給湯暖房機(A2W)、エアコン、業務用ビル用マルチエアコン、パッケージエアコンなどの商材を展開し、水循環型空調を手掛けるスウェーデンのシステムエアの空調部門を買収。欧州でのさらなる事業展開にあたり、換気事業の拡大を含む室内の空間価値向上には、イノーバの強みを掛け合わせることが必要と判断し、今回の資本業務提携に至ったという。
今後は、給湯・空調・換気事業のリソースを融合し、要素技術開発や、顧客の幅広いニーズに対応する製品の共同開発などを進めていく計画。欧州における最適な室内空間の提供と環境経営を加速する。
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