ガイアックスは1月10日、同社が運営する平日連泊に特化したホテル予約サイト「Otell」において、日本ワーケーション協会と静岡県御殿場市が共同で開催した「富士山・御殿場ワーケーションWEEK」の送客支援を実施したことを発表した。
送客支援の効果、参加者を対象に実施したアンケート結果などを調査報告書としてまとめている。
御殿場市は、平日の宿泊稼働の増加と市内での滞在時間の延長を解決すべく、2021年度からワーケーションの事業に取り組んでいる。さまざまなワーケーションのスタイルを検証した上で、要望の多かった「リフレッシュ要素」「地元との交流」をキーワードに設定。どのような効果が得られるのかを測るために、2023年10月29日から11月2日の日程で、富士山・御殿場ワーケーションWEEKを実施したという。
富士山・御殿場ワーケーションWEEKは、御殿場市のプレスリリースや協会のウェブサイト、SNSなどで告知。Otell会員向けメールマガジンの配信後は、一晩で定員を超えた申し込みがあったという。Otellからの送客は、全体の48%になったとしている。
富士山・御殿場ワーケーションWEEK中は、同じ空間で各々が作業をする「もくもく会」や「富士山湧水サウナイベント」、「富士山ガイドツアー」(富士山自然休養林を巡るウォーキングツアー)などの企画を開催。
会社員のワーカーが仕事をしやすいスケジュールを整えるため、全てのイベントを参加自由としつつ、参加者同士が交流できるイメージを持ち、初めての人でも参加しやすい環境を整えたという。
また、旅館・ホテル業の人手不足がすすむなか、多くの人手を必要とせず、かつホテルの客室稼働率を上げる方法として「泊食分離」を実施。参加者を対象としたアンケート(有効回答数:23件)では、同企画の経済効果として、御殿場市の平均と比較した宿泊数は2.2倍(1.5泊から3.7泊)、食事代は2.8倍(5347円から1万5071円)という結果になった。
ワーケーションの経済効果として一般的な宿泊客と比較すると、支出総額は12%増(3万6536円から4万1077円になったとしている。
参加者の声としては、「いつもと環境がちがう、又、温泉など気分転換が出来る環境があるため集中しつつ、リフレッシュしながら仕事をすることができた」(30代女性)、「気になるローカルな居酒屋やスナックが多く、たまたま入ったお店で地元の方とお話できた」(20代女性)などがある一方で、「施設・部屋のWi-Fiが遅いと感じたことがあった」(50代男性)、「部屋の中に仕事用のデスク、モニターがないのが残念」(50代女性)などの改善を求める声もあったとしている。
プレスリリースCNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」