いえらぶGROUPは12月11日、同社が実施した「空き家に関する調査」の結果を発表した。それによると、「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(改正空家対策特措法)」を知っている不動産会社は全体の40%未満で、都内では30%未満であったという。
改正空家対策特措法は、周囲に悪影響を与える特定空き家の除去推進、管理不全空き家に対する固定資産税の優遇措置の撤廃、空き家等活用促進区域での建替え・用途変更の促進、空き家等管理活用支援法人の指定による自治体担当者の人手・知見不足の解消等を目的とし、12月13日に施行される。
本調査は、改正空家対策特措法の施行を前に、11月1日より12日までの期間、「いえらぶCLOUD」を利用している不動産会社の従業員などを「不動産会社」、「いえらぶポータル」利用ユーザーやいえらぶGROUPのSNSフォロワーなどを「エンドユーザー」とし、インターネット調査で実施したもの。不動産会社319名、エンドユーザー975名の、計1294名の有効回答数を得た。
まず、改正空家対策特措法について「知っている」と回答した不動産会社は全体の39.8%で、都内では29.1%という結果。都市圏では41.8%、地方圏では48.6%と、エリアにより認知に差があった。法改正のポイントとなる管理不全空き家についても、「知っている」との回答は都内で20.0%、都市圏で35.7%、地方圏で32.4%と、都内の遅れが目立った。
「空き家の相談・取引は増えていますか?」という質問に対しては、「増えている」「どちらかというと増えている」と答えた不動産会社は、地方圏で73.9%、都市圏で60.2%、都内で46.4%と、地方に行くにしたがい大きく増えていた。
業種別では、売買仲介会社が最も高く、「増えている」と回答した売買仲介会社は72.3%、賃貸管理会社60.0%、賃貸仲介会社51.0%なり、空き家物件の売却相談が増加傾向にあった。いえらぶCLOUDでは、改正空家対策特措法の施行後には、さらに相談・取引が増えると予想している。
エンドユーザーに「今後、家族や自分の家が空き家になると思いますか?」とたずねたところ、都内で「空き家になる」と回答したエンドユーザーは、20代以下で64.7%、30・40代で47.2%、50代以上で38.2%と、世代による差が見られた。
都市圏で「空き家になる」との回答は、20代以下で63.6%、30・40代で60.3%、50代以上で50.6%となり、地方圏では20代以下で60.0%、30・40代で63.1%、50代以上で60.6%となり、都内と比べて大きな差は出ていないものの、年代が上がるほど「空き家にならない」という回答が増える傾向にあった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」