オンライン薬局「Amazon Pharmacy」で薬を注文している人は、ドローンでの無料配送サービスにより、注文から60分以内に薬が手元に届くようになる可能性がある。このサービスでAmazonは、体調の悪化から治療を受けられるまでの時間の短縮を目指している。
Amazon Pharmacyのバイスプレジデント、John Love氏は、「Amazon Pharmacyなら、ドローン配送でも、あるいは通常配送でも、必要な薬を迅速に入手することが可能だ。これでもう、(薬を受け取るために)サッカーの練習を休んだり仕事を早退したりする必要がなくなるだろう」と述べている。
ただし、Amazon Pharmacyのこのドローン配送サービスは、現在テキサス州のカレッジステーションという街の市内でしか利用できない。とはいえ今回の取り組みは、いずれ全米に展開するための実験的なサービス開始だと考えられる。
カレッジステーションに住むAmazonの顧客は、風邪、インフルエンザ、肺炎などの疾患について、Amazon Pharmacyが用意している500種類以上の薬を注文でき、サービスが提供されている場合は、精算時に「free drone delivery in less than 60 minutes」(60分以内の無料ドローン配送)を選ぶことができる。ドローン配送の場合は、薬剤師が米連邦航空局(FAA)の認可を受けた「Prime Air」のドローンに梱包した薬を積み込み、ドローンが離陸して60分以内に配送する。
ドローンは、飛行時には高度40~120mを維持し、多数のセンサーやカメラで障害物を検知して回避する。ドローンが収集したデータは、視覚認識のニューラルネットワークに取り込まれて、移動および降下ルートに人間、動物がいないか、物体などがないかを検知し、識別可能にするために利用される。
ドローンは購入者宅に置かれている配送用のマーカーを見つけると、降下して荷物を降ろし、再び上昇して配送センターに帰る。購入者は梱包された薬を自らピックアップし、ドローンとやりとりすることなく荷物を受け取れる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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