三井不動産レジデンシャル、京都大学、エネコートテクノロジーズの3者は10月17日、住宅におけるペロブスカイト太陽電池の活用に関する共同研究を開始したと発表した。
エネコートテクノロジーズは、京都大学発のスタートアップで、ペロブスカイト太陽電池の開発を手掛ける企業として、2018年1月に設立した。京都大学化学研究所若宮研究室で数年来取り組んできた研究シーズをもとに、京都大学のバックアップを受けて起業した経緯がある。
ペロブスカイト太陽電池は、ペロブスカイト構造と呼ばれる結晶構造を持つ化合物を用いた次世代の太陽電池で、2009年に日本で発明され、実用化に向けて世界中で開発が進んでいるという。
また「20%以上の高い発電効率」「薄い・軽い・曲がる」「少ない工程で製造が可能」などの特長を持ち、従来のシリコン型太陽電池より少ないエネルギーで製造が可能で、製造コストの抑制も期待されている。
今回の共同研究は、京都大学の若宮淳志教授の研究室とも連携し、産学連携でペロブスカイト太陽電池の実用化を加速するのが目的。エネコートテクノロジーズのペロブスカイト太陽電池を、三井不動産レジデンシャルのマンション等で活用し、より実際のすまいやくらしに近い環境で、本製品の安全性や効率性を検証する。
3者は2023年度中に、ペロブスカイト太陽電池を三井不動産レジデンシャルが供給するマンションの共用部分におけるデザイン性の高い照明や家具、居室内のインテリアへ設置し、日中に蓄電した電力の夜間利用などを予定している。
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