米づくりで発生するもみ殻、処理と脱炭素の課題を解決へ--ヤンマーエネルギーシステムが実証実験

 ヤンマーホールディングスのグループ会社であるヤンマーエネルギーシステムは10月17日、「もみ殻バイオ炭製造装置」の実証試験を10月より本格開始したと発表した。

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 同実証試験は、西坂農機(今津営業所)の協力のもと、2024年8月頃まで実施する予定。

 ヤンマーホールディングスによると、米づくりにおいて、毎年収穫後に大量に発生するもみ殻の処理方法が課題になっているという。

 また、適切な処理をしなければ二酸化炭素(CO2)より、温室効果の高いメタンガスなどが発生するため、環境負荷軽減も求められている。

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 同社では、2019年より、もみ殻ガス化発電で実証していたバイオ炭製造の部分に着目。もみ殻処理と脱炭素の課題を解決するもみ殻バイオ炭製造装置の開発を進め、2024年9月の商品化を目指している。

 今回の実証試験は、未利用資源(もみ殻)を活用した循環型農業と、バイオ炭の土壌施用による炭素固定の農業分野において、脱炭素化への技術確立が目的だという。

 さらに、もみ殻の燃焼時に発生する熱利用も検討。もみ殻の処理費用削減や生成されたバイオ炭の利用拡大、カーボンクレジットなどを活用した収益化などを通し、環境面や経済面でのメリット確立を目指す。

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 なお、もみ殻年間処理量は、400t/年(4000h/年)。もみ殻バイオ炭年間製造量は、100t/年。炭素固定量は、117t-CO2/年(CO2換算値)を想定する。

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