ランサーズは9月19日、10月1日のインボイス制度開始にあたり、「インボイス制度に関するフリーランス実態調査」を実施したと発表した。
調査期間は、8月23日〜30日。対象は、「ランサーズ」に受注者として登録している個人。有効回答数は、551名。
同調査において、「インボイス制度についての理解度を教えてください」という問いでは、「深く理解している」・「理解している」の合計76.2%と7割以上となった。
約1年前(2022年9月2日発表)に実施した同様の調査では、「理解している」・「深く理解している」の合計が25.5%と3割以下であり、認知や理解が進んでいることがわかる。
制度に対する認知や理解は進んでいる一方で、「適格請求書(インボイス)発行事業者として登録していますか?」という問いでは、「登録している」は27.2%となっており、7割以上が「登録していない」と回答している。
「適格請求書(インボイス)発行事業者に登録・転換した理由を教えてください」という問いでは、「いずれ対応する必要があるから」(52.7%)が最も多く、次いで「売上・取引先が減少する可能性があるから」(39.3%)、「取引先から依頼されたから」(28.0%)となった。
また、「適格請求書(インボイス)発行事業者に登録・転換していない理由を教えてください」では、「売上が1000万円を超える可能性がないから」(62.3%)、「取引先からの転換依頼などは現状ないから」(39.2%)、「制度についてよくわからないから」(26.7%)の順となっている。
「インボイス制度の開始に対し、不安を感じますか?」という問いでは、「とても不安」・「どちらかといえば不安」の回答者は8割以上。
不安な理由としては、未登録者の場合「案件や収入がどうなるのかまだ見えていない。激減する可能性もあるため不安。」「インボイス番号がないと今後案件が獲得しにくくなりそう。」といった意見がある。
また、登録者であっても「課税事業者として消費税の支払いが初めてなので帳簿の付け方含め、確定申告の計算など、税務処理が正しく出来るか不安。間違いを起こしてしまいそう。」「しばらくは2割特例が使えるが、簡易課税が良いという人もいれば消費税を計算したほうが得とも聞くので何が良いのかわからない。」といった声があげられている。
「インボイス制度の開始に伴い、自身の売上や利益の減少に与える影響についてどう思いますか?」という問いでは、4割近くのフリーランスが「売り上げや利益に悪影響がある」と回答。現状では「わからない」という回答も3割以上だった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」