新しい「iPhone 15」を購入するか、旧モデルを「iOS 17」でアップグレードするかを問わず、Appleユーザーにとって9月は「iPhone」一色の月だ。そのiOS 17が、米国時間9月18日に正式リリースされた。
iOS 17は、次世代のiPhone向けソフトウェアであり、6月に開発者向けベータ版が公開されて以来、米ZDNETでも多くの機能を取り上げてきた。今年のソフトウェアバージョンの焦点ははっきりしている。それは、慣れ親しんだiPhoneの体験に、ライフスタイルの劇的な変化をもたらさない程度にさりげない、しかし便利な改善を加えることだ。
それが、夏の間ずっとiOS 17を使用してきた筆者の大きな結論だ。当初は、大々的に宣伝されている、きらびやかな新機能の数々について書く準備をしていた。しかし筆者はむしろ、最新のiPhoneソフトウェアが優れているのは、かわいいアニメーションや鮮やかな色彩が楽しめるからではなく、すでにiPhoneで行っているすべてのことを、さらに改善しているからだと気付いた。
これからiPhoneにiOS 17をダウンロードする人のために、知っておくと便利な(しかし目立たない)機能を紹介しよう。
「iMessage」でスワイプして返信:家族間やルームメイト、ファンタジースポーツのプレイヤー同士などでグループチャットをしていると、長くなった会話の中で、特定のメッセージに返信したい場合がある。iMessageでは、テキストバブルを横にスワイプして直接返信することが可能だ。返信はグループチャットの新規の書き込みとして表示されるが、対応するメッセージにもひも付けされる。
適応型オートコレクト機能の改善:罵倒語が自動修正されなくなっただけでなく、iOS 17では「Transformer」言語モデルを利用して、ユーザーのタイピングの癖や特定の単語の綴り方をより正確に学習する。ローマ字入力することが多いユーザーにとっては、別の単語を入力するつもりだったとiPhoneが判断して自動修正した単語を元に戻す必要がなくなるのは助かる。
ワンタイムパスコードの自動削除:「メッセージ」アプリまたは「メール」アプリで受け取った2要素認証のログインコードが自動入力されるようになった。また、自動削除機能を設定すると、そのコードが書かれた暗号化メッセージがすぐに自動で削除されるようになった。
「Hey Siri」という呼びかげが不要になり、より長い会話が可能に:Appleの音声アシスタントにリクエストするたび「Hey Siri」と呼びかけるのは、本当に不自然だった。だがiOS 17では、「Siri」と呼びかけるだけで音声アシスタントを起動できる。しかも、1回のセッションでより長く会話を続け、複数のリクエストに応えてもらえるようになった。
「カメラ」の水平機能:両親にiOS 17の使い方を紹介しているとき、いちばん感心されたのが、カメラが水平かどうかを確認できる隠し機能だ。これは地味な追加機能だが、写真の構図を決める作業をとても楽にしてくれる。iPhoneを横向きにして風景や家族を撮影するときでも、いつものように縦向きにして写真を撮るときでも利用できる。
「スタンバイ」モードのライブアクティビティ:iOS 17でおそらく最も目立つ新機能が、スタンバイモードだろう。iPhoneを横向きにして「MagSafe」充電器に取り付けると、iPhoneがスマートディスプレイ化する。だが、スポーツの試合のスコアや「Uber」の車両の到着状況といったライブアクティビティも表示できることはご存知だっただろうか。
「マップ」アプリのオフライン利用:「Googleマップ」と同じように、Appleのマップで地図の一部をダウンロードし、オフラインの時もナビゲーションに使えるようになった。携帯電話回線やWi-Fiサービスがほとんど使えない場所を移動しているときには、とりわけ便利だ。
インタラクティブウィジェット:Appleがホーム画面ウィジェットを初めて導入したのは、2020年の「iOS 14」でのことだ。それから3年経った今、iOS 17でようやく、それぞれのアプリを起動せずにウィジェットから操作できるようになった。例えば、「ミュージック」アプリのウィジェットで再生や一時停止をしたり、「リマインダー」アプリでチェックマークを付けたり、「ホーム」アプリで照明をオンオフしたりできる。
この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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