Appleは9月13日、「Apple Watch Series 9」を「Wonderlust」イベントで発表し、より高速なパフォーマンス、デバイス上での「Siri」の処理、そしてダブルタップのジェスチャーによる新しい操作手段をもたらした。価格は399ドル(日本では税込5万9800円)で、9月22日に発売予定。
最も注目すべき新機能はダブルタップだ。人差し指と親指を2回タップするだけで、電話に出るなどのタスクを実行できる。これにより、もう片方の手を使わずに簡単に操作できるようになる。
このジェスチャーは、「Apple Watch Series 9に搭載されているより速くなったNeural Engineが加速度センサー、ジャイロスコープ、光学式心拍センサーからのデータを新しい機械学習アルゴリズムを使って処理することによって実現」するという。「このアルゴリズムは、人差し指と親指でダブルタップを実行するときのわずかな手首の動きと血流の変化による独特なサインを検出します」と同社は説明している。この機能は10月のソフトウェアアップデートで提供予定だ。
Apple Watch Series 9はデバイス自体でSiriへのリクエストを処理できるため、クラウドにアクセスする必要がなくなり、処理が高速化する見込みだ。また、Siriに健康関連の質問、例えば昨晩どれくらい眠れたかなどを尋ねることができるようになる。
さらに「HomePod」との新たな連携により、HomePodで再生中のメディアをApple Watchで確認できるようになる。デバイスの超広帯域チップを使って「iPhone」の場所を簡単に特定できる機能「Precision Finding」も搭載される。
アルミニウム版のSeries 9は、スターライト(ホワイト)、ミッドナイト(ブラック)、シルバー、 (PRODUCT)RED、ピンクの5色で展開される。ステンレススティール版は、ゴールド、シルバー、グラファイトの3色がある。
Appleは、Apple Watchのデザインのもう1つの側面である持続可能性も強調した。Series 9は同社初のカーボンニュートラルな製品であり、バッテリーに初めて100%リサイクルのコバルトを使用している。
Siriの高速化とダブルタップは、Apple Watchを使う体験を向上させる新たな方法を同社が模索していることを示している。同社はこれまで、Series 8の皮膚温センサーなど新たな健康およびフィットネスの機能に重点を置き、新型モデルを旧モデルと差別化してきた。
Appleは同日、「iPhone 15」「iPhone 15 Pro」および「Apple Watch Ultra 2」も発表した。
プレスリリースこの記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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